エイジア/オリジナル・フォー・メンバー・オブ・エイジア

ASIA/Original Four Members Of ASIA

2007年3月7日(水)[東京厚生年金会館]

       

01 Time Again タイム・アゲイン
02 Wildest Dreams この夢の果てまで
03 One Step Closer ワン・ステップ・クローサー
04 Roundabout ラウンドアバウト
05 Without You ウィズアウト・ユー
06 Cutting It Fine 流れのままに
07 Clap クラップ
08 Fanfare For The Common Man 庶民のファンファーレ
09 The Smile Has Left Your Eyes 偽りの微笑み
10 Don't Cry ドント・クライ
11 In The Court Of The Crimson King クリムゾン・キングの宮殿
12 Here Comes The Feeling ときめきの面影
13 Video Killed The Radio Star ラジオ・スターの悲劇
14 The Heat Goes On ザ・ヒート・ゴーズ・オン
15 Only Time Will Tell 時へのロマン
16 Sole Survivor 孤独のサヴァイヴァー
アンコール
17 Ride Easy ライド・イージー
18 Heat Of The Moment ヒート・オブ・ザ・モーメント
日本でも大人気、エイジア≠フ来日公演に行くことになりました。
エイジア≠ニ言えば、プログレ・バンドから名だたる面々が集まって結成された割りには、
徹底してポップで、産業ロック的なサウンドでゴリゴリ押したスーパー・バンドであり、
80年代の洋楽を代表するバンドの一つと言っていいと思います。特に82年のデビュー・アルバムは名盤です。

ヴォーカルとベース・キターのジョン・ウェットンはキング・クリムゾン=A
ドラムはエマーソン・レイク&パーマー≠フカール・パーマー、ギターはイエス≠フスティーブ・ハウ、
キーボードはバグルス≠フジェフ・ダウンズという、もう文句のつけようのない布陣です。

会場は新宿にある東京厚生年金会館。
少し道に迷ってしまいましたが、何とか開演時間までにたどり着くことができ、
席は2階席の上方だったので、お世辞にも良い席とは言えませんでしたが、そこそこ観易い形状ではありました。

開演時間には客席はほぼ満員状態。
おそらく約2000人程度でしょうか、立ち見客もいたりして、おそらく当日に特別に用意したのでしょうね。

1階席の前方は如何にも、バブル期に就活してエイジア≠聴いていた世代って感じで、
微妙に年齢層も高く、異様なまでの熱気を帯びたような感じで、そうとう熱心なファンもいたのでしょう。

冒頭Pomp And Circumstance(威風堂々)のSEが流れても歓声が鳴り止まず、
メンバーが登場してきて、いきなりTime Again(タイム・アゲイン)を演奏し始めた途端、
会場のヴォルテージはいきなり最高潮って感じで、特に1階席を中心に会場、大盛り上がり。

冒頭3曲はエイジア≠フ1stアルバムからの曲で、
早くも4曲目にいきなりイエス≠フ名曲Roundabout(ラウンドアバウト)を演奏。
この曲、かなり難しいはずなんですが、途中、変拍子になるところも、強引にノリ切ってしまう(笑)。
Cutting It Fine(流れのままに)はスティーブ・ハウのギター・ソロが素晴らしく、見た目は長老みたいな風貌で、
まるで想像もつかないかもしれませんが(笑)、ピョンピョン飛び跳ねながら演奏していて嬉しかったなぁ。

そして同じくスティーブ・ハウの独演とも言える、
イエス℃梠繧フ傑作Clap(クラップ)では実に素晴らしいアコースティック・ギターの腕前を披露してくれる。
(一時期、スティーブ・ハウの指はもう動かないのでは?と囁かれていましたが、そんなことはありません)

Fanfare For The Common Man(庶民のファンファーレ)はエマーソン・レイク&パーマー≠フ曲で、
これではカール・パーマーのパワフルでいながらも緻密なドラムさばきが圧巻の名演でしたね。

ジョン・ウェットンがデカい腹を揺らしながらの大熱唱を披露した、
Don' Cry(ドント・クライ)では、会場も大合唱って感じで、ホントにエイジア≠ェ好きな人が集まったことを実感。

キング・クリムゾン≠フIn The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)を聴けたのは、
ラッキーと言えばラッキーでしたが、これはジョン・ウェットンが在籍する前の曲なはずなんですが、
他にもっといっぱい曲があるのに一体、なんでこの曲を演奏することになったのでしょうか?

会場が一番、盛り上がったのはVideo Killed The Radio Star(ラジオ・スターの悲劇)かな。
確かにキャッチーな曲なんだけど、オッサンの声で「ヴィディオ、キルッダァ、レェイディオスタァー!」と
歌われても、なんだか別な曲に聴こえてならなかったですね。せっかくなら女性コーラス雇えば良かったのに・・・。

ジョン・ウェットンもスピーカーを使って歌ったり、
ジェフ・ダウンズも銀色のギラギラのスーツ着て、オーバー・アクションでキーボードを弾くなど大サービス。

Sole Survivor(孤独のサヴァイヴァー)でアンコールを迎え、
無事にお約束のアンコールも終わって、客電が点灯し、約1時間45分のステージは終了しました。
正直言って、そこまで私は期待していなかった(...と言っては、あまりに失礼だが...)ので、大満足でした。

欲を言えば、Ride Easy(ライド・イージー)はアンコール前に演奏しておくべきだったと思うのですが、
曲順以外の部分で、大きな不満は何一つありません。ひじょうに充実したライヴだったと思います。

まぁジョン・ウェットンとスティーブ・ハウはかつてから、不仲が囁かれていましたが、
今回のを見ていて思ったのは、勿論、それを否定するシーンを見ることはできませんでした。
勿論、バンド・メンバーは最後に仲良さげにニッコリと客席に向かって頭を下げ、手を振っていましたが、
どことなくこの2人はお互い、近づかないように避けていたようにも見受けられましたね。

せっかく良いホールだったのですが、個人的には音響スタッフに注文を付けたいですね。
おそらく開演前に、そうとうチェックしていたとは思うのですが、全体的に高音がギンギン響き過ぎていて、
もっと調整して欲しかったですね。会場から出てきたときには、軽く耳鳴りがするほどのキツさでした。

今回の公演を見て強く思ったのですが...個人的にはバグルス≠再結成させて欲しいなぁ。
ところでメイン・ヴォーカルとベースのブルース・ウーリーって、今頃、何してんだろ?