LOVE PSYCHEDELICO/Premium Acoustic Live "TWO OF US" Tour 2023

2023年11月4日(土)[共済ホール]

       

01 life does on
02 I saw you in the rainbow
03 Hit the road
04 Feel my desire
05 It's OK, I'm Alright
06 Take It Easy
07 Swingin'
08 waltz
09 裸の王様
10 Place of Love
11 neverland
12 Last Smile
13 Shadow behind
14 Your Song
15 LADY MADNONNA 〜憂鬱なるスパイダー〜
16 All the best to you
アンコール
17 Rain Parade
18 A revolution
19 Sad story
大学時代にハマったなぁ・・・と思いふけていたところ、タイミング良くライヴの案内を見て、
週末の良いタイミングで札幌でのホール公演があると知って、比較的リーズナブルな価格設定もあってチケットを購入。

会場も、大学時代に試写会で訪れて以来、中に入ることがなかった共済ホールという懐かしい場所。
っていうか、ここでコンサートやることあるんだと、思わず驚いてしまいました(笑)。

デリコは大学時代、結構人気があったし、出す曲は続々とシングル・カットされてる印象があって、
そりゃド派手に大ヒットするようなことはなかったけど、呪文のように独特に英語っぽく日本語交えて歌うヴォーカルと、
オールド・ファッションド・ロックっぽくありながらも00年代前半のトレンドを上手くブレンドした楽曲を次々と出していて、

最近はそこまでのヒットがないにしろ、息の長いロック・デュオになりました。
だからこそ、定員600名チョットの共済ホールでデリコのライヴを観れるなんて、なかなか無い企画だったと思うんです。
最近は長らくデリコから離れていたので、少し復習しました(笑)。それでも最新のまでは“追えなかった”けど・・・。

2010年の『Abbot Kinney』以来、デリコを追っていなかったので久しぶりに聴きこみましたけど、
やっぱり良いですねぇ。またまたマイブームが来そうなところまで、自分なりにテンションを高めて会場へ向かいました。

会場はどこか懐かしい雰囲気漂う感じでしたが(笑)、さすがに満員で空席は無かったと思います。
想像していた以上に年齢層は自分の世代(40代)が一番多かったようには思うけど、意外と年配の人もいました。
しかも親が好きなのか、数人の小学校低学年の子どももいてビックリ。よく騒がずに頑張って、聴いていましたね。

ステージの両サイドにデカいスピーカーがあって、これが客席を威圧するくらいの存在感でしたが、
これが音が抜群に良い。開演前に何曲か洋楽が流れていて、クラプトンの Lay Down Sally(レイ・ダウン・サリー)やら、
ポール・マッカートニーの Band On The Run(バンド・オン・ザ・ラン)なんかも流れていましたが、
この時点で音が素晴らしい。あのスピーカーでライヴが聴ける、というだけ贅沢な体験だったかもしれません。

小さなホールのせいか(?)、この日は人の集まりがとっても早くって、開演15分ほど前に会場に到着したのですが、
その時点でかなりの座席が既に埋まっており、どことなく「早く、早く」というムードが漂いながら待ってる感じでした。
開演時刻が近づいた頃に流れたトーキング・ヘッズ≠フ Psycho Killer(サイコ・キラー)で何故か客席が手拍子(笑)。

デリコのライヴは初参加だったので、ファンの勝手は分かりませんが、あれがフツーだったのかな?

まぁ、そんな会場の雰囲気を察してか、ステージの暗転はほぼ定刻通りという律義さ。
最初は“TWO OF US"というだけあってKUMIさん、Naokiさんの2人のステージで始まるのですが、
『I saw you in the rainbow』の後のNaokiさんのMCでは「ここまででTWO OF USは終了。ここからはTHREE OF USです」
というわけでバイオリニストの美央さんが加わっての3人のステージにチェンジ。とっても万能なバイオリニストで、
確かにデリコの世界にピッタリで、見事なアンサンブルでした。『Hit the road』から彼女が加わりました。

Naokiさん曰く、「まぁバンドもいいんだけどね。こうして演奏する良さは、KUMIさんの歌がよく聞こえるということです」と
自信満々にコメントしてましたけど(笑)、いやその通り。初めての生歌聞きましたが、あまりの歌の上手さにビックリ。

さすがに年齢的にも40代半ばになって、いろいろと変化が出てくる時期だとは思うのですが、
デビュー当時の歌い回しそのままに、20年前の空気感をそのまま残して歌い切り、演奏するというのがスゴいですね。
一時期、日本国内での活動に留まらずにロサンゼルスに行って、“修行”してきたというだけあります。

「ボクも歌っていいっすか?」とNaokiさんが、イーグルス≠フ Take It Easy(テイク・イット・イージー)をカバー。
結構、歌うことが好きなようで、洋楽のカバーをよくやってるようですけど、渋く少しソウルなヴォーカルで上手いですねぇ。

と言うか、自分の中では結構意外だったのですが、コンサートではNaokiさん、よく喋りますね(笑)。
KUMIさんの方が喋りは少なかったかも。札幌には仕事でよく来ていて、そもそも2023年はライヴハウス・ツアーで
札幌には5月にも来てるし、8月の“RISING SUN ROCK FESTIVAL”にも出演して、これで今年3回目のライヴ。
それに加えて、デリコとしての活動ではなく、今年の11月に開業の、すすきのの東宝シネマ(シネコン)の轟音シアターの
チューニングを任されていて、実は10月の中ごろにツアーの合間に1週間ほど、札幌に滞在していたとのこと。

更にこの日のライヴが終わって、一旦東京に帰った後も、もう一度11月に中旬にプレミアムシアターのチューニングで
1週間ほど札幌に滞在予定とのことで、なんだかデリコの活動以外の仕事でも忙しそうにしていますね。

そんなこんなでライヴは進み、9曲目の『裸の王様』は自分の中でも懐かしい曲でシミジミと感動したなぁ。
そして、懐かししの『Last Smile』。思わず「どこかでブレス入れるの?」とツッコミたくなるKUMIさんの歌唱が圧倒的。
ちなみにバイオリンの美央さんは、『Last Smile』以降、下がってしまい、『All the best to you』までは2人のみでした。

『Abbot Kinney』に収録されていた『Shadow behind』は当時としても原点回帰したような楽曲でしたが、
ここからは客席、総立ちでアンコールまでは皆さん座る気配はありませんでした。ただ、『All the best to you』以降は
アンコールも含めてですが、シットリと静かな曲しかなかったので、ずっと立ちっぱなしというのも・・・でしたが。

MCは若干多めで、コール&レスポンスみたいな観客との直接的なやり取りが多いライヴでした。
やはり一体感が欲しいアーティストなのでしょうね。演奏時間はアンコール含めて2時間10分ほど、タップリありました。

とは言え、素直に参加して良かったライヴでした。個人的にはまた行きたいなぁ。
しかも、昔を懐かしむように再びデリコ熱が高まりそうな自分の中での気配があって、そのキッカケとなる一夜でした。

正直、会場が共済ホールと聞いて、デリコのライヴで使う会場としてはどうなのよ?と疑問に思っていたのですが、
ある意味では贅沢な空間であって、用意されたスピーカーのおかげでとっても音響は良いなぁと感じました。
ホール自体の音響も良いのだろう。席も7列目で観れたので、ステージからスゴく近く感じましたし、良いホールです。

ライヴハウス・ツアーとかをやってるので、こういう小さなハコで演奏するのが好きなのでしょうね。
次の機会を楽しみに、この興奮を胸にしまっておきたいと思います。でも、さすがに・・・ライヴハウスはツラいなぁ(苦笑)。