ジェフ・ベック/ジャパン・ツアー2009

Jeff BeckJapan Tour 2009

2009年2月6日(金)[東京国際フォーラム ホールA]

       

01 Beck's Bolero ベックズ・ボレロ
02 The Pump ザ・パンプ
03 Eternity's Breath エタニティズ・ブレス
04 You Never Know ユー・ネヴァー・ノウ
05 Cause We've Ended As Lovers 哀しみの恋人達
06 Behind The Vail ビハインド・ザ・ヴェイル
07 Blast From The East ブラスト・フロム・ジ・イースト
08 Stratus ストレイタス
09 Angel (Footsteps) エンジェル (フットステップス)
10 Led Boots レッド・ブーツ
11 Nadia ナディア
12 Snake Oil スネーク・オイル
13 Goodbye Pork Pie Hat / Brush With The Blues [Medley] グッドバイ・ポーク・パイ・ハット / ブラシ・ウィズ・ザ・ブルース [Medley]
14 Blue Wind 蒼き風
15 A Day In The Life ア・デイ・イン・ザ・ライフ
アンコール
16 Where Were You ホエア・ワー・ユー
17 Big Block ビック・ブロック
18 Scottish One スコティッシュ・ワン
ついにやってきました、ジェフ・ベック。
実は05年にジェフ・ベックは来日しており、このとき札幌公演もあったのですが、
どうしても都合がつかずに、見送ってしまい、軽く後悔しておりました。
(確か...ヴォーカリストも帯同していて、二部構成で評判も良かったはず・・・)

んで、今回、たまたま東京出張と日程が重なり、「これはラッキー♪」とばかりに
初めて有楽町駅と東京駅の間にドドーン!と位置する、東京国際フォーラムへ行ってきました。

もう周りは、どう見ても会社帰りのサラリーマンだらけで、
何故か会場の入口付近では、通常ならダフ屋が「チケットいらなァ〜い?」みたいに声かけてくるのに、
ジプシーのような姿でリュックサック背負った兄ちゃんが「チケットありませんか?」とボードに書いて、
こっちに「チケット譲れ!」みたいな目をして、何かを訴えてくるのが印象的でしたね(笑)。
(よくよく考えたら、あれって完売の公演でも札幌ではなかなか無い光景なような気が・・・)

座席がステージから遠かったけど、真正面だったせいか、かなり観易く、
お目当てのジェフ・ベックがステージに登場した途端、なんか胸にこみ上げるものが・・・。

何はともあれ、登場したジェフ・ベックの服装にビックリ(笑)。
開演が10分ほど遅れたのですが、白いシャツに白いスラックス姿。
まるでどっかの工事作業員か、昔のアイドルみたいで、何とも微妙な衣装でした(笑)。

バンド・メンバーとしては、ドラムのヴィニー・カリウタのパワフルさが特筆に値します。
こりゃ確かにベックも煽られるわけで、この2人だけバトルのような感覚はあったと思います。
話題のベーシスト、タラ・ウィルケンフェルドは残念ながら(?)、今回、露出度の低い衣装ではありましたが(笑)、
さすがにソロ・パートになると、本領発揮ですね。ベックと彼女の年の差は、なんと42歳!
下手したら孫ぐらい年の差がある2人ですが、年齢は関係なく、ベックは楽しいのでしょうね。

キーボードは、デビッド・サンシャスで私はこの人、01年のクラプトンの公演で観ているけれども、
今回はイマイチだったかなぁ。なんだかベックのバンドとしては、合っていない感じ。

で、コンサートの中身はというと、そりゃ良かったですよ(笑)。
ただ、ベックは前半飛ばし過ぎましたね。例によって、独特なギターを弾くわけなのですが、
例え衣装がダサくとも(笑)、要所でオーバー・アクションは決まるし、とにかくカッコいいステージング。

だけど、後半は次第に息切れしていったかのような感じで(笑)、
ベックのアクションも小さくなり、序盤のギラギラした感じもアッサリ無くなり、フュージョン的な感じに。

まぁそれにしても、ベックが寡黙な人だとは聞いていたけど、
ホントに一言も喋らない(笑)。そうなだけに、やたらと機嫌良く振る舞い、アンコール前に突如マイクを奪って、
「サンキュー! 昨日はカリウタの誕生日だったんだ、ハッピー・バースデイ!」とコメントしたのはビックリ。
なんかアニメ・キャラのマネ(?)みたいなことをしていたのですが、詳細は分からず(苦笑)。

ベックと言えば、アーム・プレイなのですが、
今回は特に派手なアームを使ったパフォーマンスもなく、チョット残念ではありましたが、
Cause We've Ended As Lovers(哀しみの恋人達)は実にミステリアスでムード満点でカッコ良かったですね。

ベックとカリウタの煽り合い演奏で言えば、
You Never Know(ユー・ネヴァー・ノウ)とLed Boots(レッド・ブーツ)は凄くカッコ良かったですね。

Blue Wind(蒼き風)などの人気曲を演奏して、
20時10分、ジェフ・ベックご一向はステージから一旦、退場。
「あれ? 今日も二部構成なんだっけ?」と思いきや、何と次はもうアンコール。
確かに以前、「ジェフ・ベックはあまりダラダラ演奏するタイプではない」とは聞いていたけれども、
前回のエルトン・ジョンが濃密な3時間ぐらいあったステージだっただけに、正直、少し物足りなかったかな。

アンコールのWhere Were You(ホエア・ワー・ユー)は実に美しかったが、
やはり「はい、次」って感じでBig Block(ビッグ・ブロック)、Scottish One(スコティッシュ・ワン)と
立て続けにアンコールの3曲を演奏して、アッサリ終了してしまい、「あれれ、もう終わりかよ!」って感じ。

ホントは欲を言えば、
Scatterbrain(スキャッターブレイン)やStar Cycle(スター・サイクル)、Freeway Jam(フリーウェイ・ジャム)、
People Get Ready(ピープル・ゲット・レディ)など他にももっといっぱい聴きたいのあったんですがねぇ。

この日のベスト・プレイはBlast From The East(ブラスト・フロム・ジ・イースト)かな。
このアンサンブルは素晴らしかったし、終盤のベックとカリウタの煽り合いは圧巻の展開でした。

ひじょうにどうでもいい話しではありますが...
昔からヅラ説が根強いベックではありますが、私はヅラではないと思います(笑)。
髪の乱れ具合にもよるのですが(笑)、演奏途中で頭頂部が薄くなっているのが何度か確認できました。
いくらなんでも仮にヅラなら、あんな中途半端なヅラは装着しないでしょう。