エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド/ジャパン・ツアー2011

Eric Clapton & Steve Winwood/Japan Tour 2011

2011年11月17日(木)[北海きたえーる]

       

01 Hard To Cry Today 泣きたい気持ち
02 Lowdown ロウダウン
03 After Midnight アフター・ミッドナイト
04 Presence Of The Lord プレゼンス・オブ・ザ・ロード
05 Glad / Well All Right [Medley] グラッド / オール・ライト [Medley]
06 Hoochie Coochie Man フーチー・クーチー・マン
07 While You See A Chance ユー・シー・ア・チャンス
08 Key To The Highway ハイウェイの関門
09 Midland Maniac ミッドランド・マニアック
10 Crossroads クロスロード
11 Georgia On My Mind 我が心のジョージア
12 Driftin' ドリフティン
13 That's No Way To Get Along ザッツ・ノー・ウェイ・ゲット・アロング
14 Layla いとしのレイラ
15 Can't Find My Way Home マイ・ウェイ・ホーム
16 Gimmie Some Lovin' ギミー・サム・ラヴィン
17 Voodoo Chile ヴードゥー・チャイル
18 Cocaine コカイン
アンコール
19 Dear Mr. Fantasy ディア・ミスター・ファンタジー
クリーム≠ェ行き詰まり、クラプトンが次に活動の場として選んだのは、
当時、スペンサー・デイヴィス・グループ=Aトラフィック≠ニ立て続けにバンドマンとして名を上げていた、
新進気鋭で20歳のスティーヴ・ウィンウッドと共に組んで、クリーム≠フ重鎮、ジンジャー・ベイカーを連れて、
アイドル・グループ的な扱いを受けて、鳴り物でデビューしたブラインド・フェイス≠ナした。

しかし、ブラインド・フェイス≠ヘ当時のクラプトンのワガママな性格のおかげで、
デビュー・アルバムを発表して、少しだけライヴをやって、すぐに解散。
おかげでウィンウッドは黄金の70年代を、あまり大きな注目を浴びることなく通過し、
結果的にトップ・シーンに戻るまでに10年近い時間を要することになってしまいました。

で、最近のクラプトンは05年にクリーム≠フ再結成、06年にさながらデレク&ザ・ドミノス<cアー、
08年にスティーヴ・ウィンウッドとジョイント公演、09年にジェフ・ベックとジョイント公演と、
妙に今までのキャリアを振り返るような動きに出てきております。

今回は、スティーヴ・ウィンウッドを連れて、ついに日本ツアーが実現とのことで、
ひじょうにラッキーなことに、札幌をスタートに約3週間に及ぶジャパン・ツアーを敢行するというのです。

今回は初めての会場、北海きたえーる。
初めて行きましたけど、コンサート会場には意外に丁度良かったですね。
今までのクラプトンの札幌公演は札幌ドームだっただけに、これぐらいが丁度良いキャパ。
今回も、03年の札幌ドーム公演で4万人を集めたのがウソのように、
6000人ぐらいしか集客できなかったようなのですが、会場はほど良く埋まっていて、まずまずの規模。

さすがに会場の年齢層は高く、平日のせいもあってか会社帰りのサラリーマンも多い。

客電が落ちたのは、定刻の19時よりも約10分ほど遅れ、
ステージの脇から、ゆっくりとクラプトンとウィンウッドが登場。
2人とも見るからに上機嫌だったのですが、会場もスタンディング・オベーションで大盛り上がり。

まぁ今回はあまり前情報を入れていなかったのですが、
どうもセットリストは大方の予想通りだったらしく、そんなに珍しい曲は演奏していないみたいですね。

た・だ・し...いやぁ〜っ、今回のクラプトンはマジで凄かったわぁ!(笑)
いやいや、これはトンデモないステージを見たなと、終わってからジワジワ、ジワジワと興奮が伝わる内容で、
今まで僕が見たクラプトンのライヴとしては、ほぼ間違いなくベスト・パフォーマンス。

冒頭のHard To Cry Today(泣きたい気持ち)から、とにかく燃える、燃える。
さすがにクラプトンはウィンウッドがメイン・ヴォーカルを務める曲が多かったせいか、
演奏に専念できるようで、ギター・ソロになるとトンデモない大熱演の連続!!
このテンションで始まって、この後のツアーはどう展開してくんでしょうねぇ?(笑)

After Midnight(アフター・ミッドナイト)の今回のアレンジはカッコ良く、
ずっと生で聴きたかったPresence Of The Lord(プレゼンス・オブ・ザ・ロード)も大満足で、
予想以上にカッコ良い演奏になっていたWell All Right(オール・ライト)も素晴らしい。
そして今まで何度か聴いていたはずのHoochie Coochie Man(フーチー・クーチー・マン)も
今回はやたらとカッコ良く聴こえ(笑)、シャッフル調のKey To The Highway(ハイウェイの関門)もカッコ良い。

途中、Crossroads(クロスロード)もカッコ良いイントロから始まったのですが、
クラプトンが歌い始めたら凄いハウリングで歌は一旦、中断というハプニングも諸共せず大熱演!!

アコースティック・セットになっても、
いつになくDriftin'(ドリフティン)は攻撃的に弾き、
最新アルバムからThat's No Way To Get Along(ザッツ・ノー・ウェイ・トゥ・ゲット・アロング)に至っては、
クラプトンの横にウィンウッドが座り、敢えて隣に座るよと主張してウィンウッドがジェスチャーすると、
思わずクラプトンも苦笑って感じで、なんか珍しく2人で喋ってたのがマイク通して聴こえてきましたね。

Layla(いとしのレイラ)、Can't Find My Way Home(マイ・ウェイ・ホーム)は
さすがにお馴染みだったようで、会場も大盛り上がりで、拍手も一際、大きくなります。

でも、ホントに凄かったのはここからで、エレクトリック・ステージに戻って、
Gimmie Some Lovin'(ギミー・サム・ラヴィン)でウィンウッドは異常なまでのテンションで歌いきり、
バック・ヴォーカルの女性2人のコーラスも次第に大きくなっていきます。
そして、最後は15分近くにわたるVoodoo Chile(ヴードゥー・チャイル)のクラプトンのギター・ソロで爆死(笑)。

そしてアンコール前のCocaine(コカイン)では、クリス・スティントンのキーボードも大活躍。

アンコールはトラフィック≠フDear Mr. Fantasy(ディア・ミスター・ファンタジー)で終了ですが、
個人的にはアンコールは2曲欲しかったかなぁ(苦笑)。まぁ客電点いたら、もう2時間10分経過していたので、
クラプトンのコンサートとしては、かなり長い方だったので、あれで限界だったのかもしれないけど・・・。

最後までクラプトンはご機嫌に、客席から投げられた花束を受け取って、
ウィンウッドとにこやかにステージを後にしていきました。随分とご機嫌で、なんだか名残惜しいぐらい(笑)。

クラプトンのベスト・パフォーマンスは文句なしにVoodoo Chile(ヴードゥー・チャイル)、
初めて僕はクラプトンから、猛烈なまでの強いオーラを発しているのを感じました。
ウィンウッドはソロ時代のWhile You See A Chance(ユー・シー・ア・チャンス)も良かったけど、
やっぱりGimmie Some Lovin'(ギミー・サム・ラヴィン)の猛烈ハイテンションな熱唱に一票。

いやぁ、これは忘れられないほどに凄いパフォーマンスでしたねぇ。
何より、クラプトンが強烈に弾きまくってたことが強烈でした。そしてアクションも珍しく大きかったですね。

クラプトンが健康である限り、まだ来日はあるとは思うけど・・・
札幌に来るか否かは微妙という意味では、行っておいてホントに良かった一夜でした。