2025年8月20日(水)

パシフィック・リーグ公式戦20回戦

北海道日本ハムファイターズ vs 大阪オリックスバファローズ

<エスコンフィールド北海道>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打
B 13
× 12

【勝】 玉井 3勝2敗1S 【負】 山岡 3勝2敗 【S】 柳川 2勝1敗10S

【本塁打】 中川11号(B),杉本11号(B),水谷11号(F),レイエス24号(F),レイエス25号(F)

(審判) 球審:笠原,一塁:本田,二塁:青木,三塁:嶋田

       

今年は個々の選手も力をつけて、戦力的にも申し分ないくらいチームに編成されたので、
ホークスとデッドヒートを繰り広げてますが、7月初旬までは首位をキープしていたファイターズ。
今は2位になりましたが、今年は優勝できるシーズンです。粘りに粘って、今年こそがリーグ優勝してポストシーズンに行きたい。

そんなお盆過ぎても尚、熱い首位争いを繰り広げるファイターズは、7・8月のホークスとの首位攻防戦で
ことごとくコテンパンにやられてリベンジに燃える週末のホークス戦を控えて、その前のバファローズ戦を観戦してきました。

相変わらずのエスコンフィールドは盛況ぶり。今年はチームが首位争いをしているということも追い風となってか、
1試合あたりの平均観客動員数も3万人を大きく超えているらしく、球団も大喜びでしょうね。この日も立ち見客が多くいました。

しかし...駅ができるまでの辛抱ではありますが、相変わらず北広島駅からエスコンフィールドまでが遠い(笑)。
球場に通い詰めれば近く感じるのかもしれませんが、ここまで歩く球場もプロ野球本拠地としてはエスコンフィールドくらいでしょう。
最近はエルフィン・ロードを駅と球場の往復で歩いているのですが、帰りはシャトルバスが走る道路沿いを歩いて駅へ戻りました。
確かにアップダウンはあるんだけど、どことなくエルフィン・ロードよりもこっちの方が駅に早く着くような気がしましたけどね・・・。

で、試合は?というと、見事にファイターズの勝利。エスコンフィールドで1軍の勝利を初めて見ました(笑)。
やはり、この試合の前日に劇的なサヨナラ勝ちを決めたことが大きかったのでしょうか、バファローズも自滅的なところありました。

残念ながら、この日は少々天気が悪かったせいか、勝率が良いとされるルーフオープン・デーではなかったのです。
昨年のルーフオープンをナイターで見れたというのは良い気持ちだったので、今回は雨が予報で出ていたのでチョット残念・・・。

この日の先発はファイターズは昨年も見た山ア 福也。古巣オリックス相手の投球でしたが、正直、あんまり良くなかったなぁ。
結構、ラッキーで抑えていたように見えていて、アウトを取れていてもオリックス打線に結構、良い当たりを連発されていました。
一方でオリックスの先発は期待の若手と言われる、サウスポーの佐藤 一磨。立ち上がり、いきなりジェッシー水谷に先頭打者アーチ。
これはいきなり苦しい立ち上がりと見えましたが、今季初先発でいきなり敵地で上位チームとの対戦カードですから、これはキツい。

おそらく力強い真っ直ぐが“売り”なのでしょうけど、この日は僕にはそこまで強い真っ直ぐを投げているように見えなかった。
勿論、悪い球ではないと思うけど、正直言って、これといった特徴が無いというのが実のところ。もっと、キレのある変化球があるとか、
アウトを確実に取れるウィニング・ショットがあるとか、そんな感じではなかったかな。途中からファイターズ打線の打ち損じ待ちにも
見えてしまい、今のファイターズ打線に打ち損じ待ちでは太刀打ちできないと思う。まぁ、それでも良く頑張ってはいましたけどね。
ただ、先発投手の責任投球回である5回は投げることができず、4回2失点で降板。きっと課題を克服して、もっと大きくなると思います。
2回も不振だった万波がゲッツー打って、無失点だったのですが、これも紙一重な投球に見えましたので、体力も奪われたのでしょう。

オリックスもこのカードは裏ローテだったのか、前日も寺西と若い投手が先発していましたし、
3戦目で二軍調整していた宮城が復活予定とは言え、先発ローテーションの面々を見ると、運用自体が結構キビしい印象がある。
(開幕直後は、まだ九里も好調でしたが...今は曽谷・田嶋・エスピノーザといるくらいで、計算できる投手が少ない)

おそらく、この日も登板した島とかが先発として続けられなかったあたりが、岸田監督にとっても大きな誤算だったのでしょうね。
正直、北海道出身の島も応援したいですけど、この日のピッチングも紙一重。辛うじてラッキーで無失点だったという印象。
それでも、まだショート・イニングで頑張った方が結果が出そうには見えますけど、あれでは先発に回ったら、すぐにダメでしょう。

活発なオリックス打線も2回に中川がまたまたホームラン。中川、ホントに成長著しいという感じですね。
と言うか、全体的に打線は良いですよね。開幕直後の打ちまくっていたオリックス打線が帰ってきたに等しいくらいの勢いありました。

と言うのも、オリックスから見れば前日はイヤな負け方をしたことは事実であり、後を引きずってもおかしくないのに、
この日も試合開始直後からオリックス打線は振れてる。3回はチャンス作って、西川の技ありヒットですぐに同点に追いつかれます。

しかし、すぐに4回レイエスの本塁打で同点に追いつき、球場大盛り上がり。
ファイターズの戦力については、いろんな評価がありますが、僕は今年の戦力のブ厚さはリーグ有数だと思うし、
それだけの投資もしてきたと思いますが、それでもチームとして足りない部分はあると思う。それを埋めてくれるのはレイエスなんです。
だから今年、レイエスがいなかったら結構悲惨なことになっていたと思う。昨オフ、残留交渉を成功させた球団は良い仕事しました。

しかし、それでも6回にすぐに追いつかれてしまう山ア。杉本の滞空時間が長いホームランで1点差に詰め寄られ、
その後もピンチを迎えて降板、2番手の玉井が代打・西野にセンターオーバーのツーベースを打たれて、結局は同点にされてしまう。
酷な意見なのかもしれないけど、去年もスタミナ面で課題を残したように見える山アとは言え、味方が得点した直後は気を付けないと。

実際はそうではないのだろうけど、全体に不用意に投げてしまった球がことごとく相手打線に痛打され、とにかく粘れない。
良い日がスイスイと完投ペースで投げる日もあれば、この日のように援護があったら、その分だけすぐに吐き出してしまう投球もある。
勿論、毎試合勝てるわけじゃなく炎上する日もあると思う。ただ、山アに成長を求めるのは酷かもしれないけど、前に進むためには
ここでこれまでとは違った技を試合の中で見せていかないと、ファイターズは今後も補強していくのだろうから、キビしくなっていく。

調子や状態が悪いときであっても、悪いなりに投げてくれないとベンチの信頼を得ることは難しいでしょうね。ベテランなんだし。

なんか、緩急をつけて抑えるタイプのピッチャーなんだけど、テンポ良く打たれていく様子の山アに
昨年の楽天戦で投げて結構打たれていた試合から、何も変わっていない感じで、そこは残念でした。まぁ、試合は勝ちましたけどね。

結局、この日はイニングをまたいだ金村が2イニング目にピンチを招いて、若月にタイムリーを打たれて1点差に迫られます。
続く大ピンチを上原が抑えて、最終回は鉄壁のリリーバーになりつつある柳川がしっかりと抑えて、しぶとく逃げ切り勝ちでした。
ってか、上原が中継ぎとしてもう大ブレイクと言っていい大活躍ぶりで、個人的には何より嬉しいですよ。大卒ドラ1とは言え、
今まで1軍で継続的な活躍ができずに、既に10年目なわけですから、ファイターズだからこそユニフォームを着れていた気がする。

元々ポテンシャルの高さには定評があったし、バッティングも非凡なものがあって、二刀流やらせようとか
いろんな話しはありましたけど、長らくチームが低迷したり、先発やったり中継ぎやったり自分のポジションがなかなか決まらない中、
2020年の終盤に先発として1軍で、凄まじい真っ直ぐを投げ込んで「ついにブレイクするか?」と期待を大きくしたものの、
その後、またすぐに低迷してしまい、新庄ファイターズになってから大きな期待を寄せられていた存在ではありましたけど、
なかなか継続的に良いパフォーマンスを発揮することができていませんでした。ただ、今度こそは居場所を見つけられた・・・かな?

この日も投げっぷり良く、大ピンチを救って見事にヒーローインタビューに選ばれていました。
個人的にはファイターズが弱かった時代にもがき苦しんでいたり、頑張っていた選手が、こうして結果を残すことが何より嬉しい。

これはチームが低迷していた頃から、身を粉にして投げてきた玉井の復活にも同じことが言えると思います。
スリークォーターにして、正直、かなり印象が変わったことも大きかったと思います。今年の玉井の存在はとても大きいです。

この日の決勝点は石井の押し出し四球ということになりますが、この日は中継ぎ登板した山岡が途中からおかしくなってしまい、
珍しいことに2者連続で押し出し四球を与えるなど、コントロールに苦しむタイプではないにしろ、この乱調は痛かったと思う。
全然抑えられる気配が無かったものだから、2つのアウトをとるだけで42球の投げ込み、とても苦しいマウンドになってしまいました。

あと、最終回も先頭の太田が出塁して、ドキドキさせられるシーンだったはずなのに、
代走・麦谷が初球からスティールを試みて、まんまと田宮にアウトを取られる。これは正直、ファイターズは助かった。
こういう姿を見ていると、オリックスの野球が少しだけ雑に見えてしまった。まぁ、あそこはやっぱり...もっと駆け引きが見たかった。

最後は追い上げられたので、ファン心理としてはあんまり落ち着いて勝った試合という印象はないですけどね。

さぁ、もう仕上げの秋を迎えます。残り試合も僅かとなってきていて、上位2チームと下位4チームの差は
ドンドン、ドンドン大きくなっていくでしょうけど、下位チームも意地を見せて欲しいとは思う。これでは下位チームに負けなかった
ホークス、ファイターズのいずれかが優勝ということになりそう。でも、上位いじめをする下位チームがあってこそ、リーグは盛り上がる。

新庄監督のラストイヤーになる可能性も報道されていますので、なんとかリーグ優勝をして胴上げしたいですね。
(北海道移転後はリーグ優勝で胴上げされずに退任した監督はいませんのでね...)
大阪オリックスバファローズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 廣岡 .271 4 0 2 0 1 1 0 0 0 四球 左安 右安 遊飛 空三振
2 西川 .311 5 0 1 1 0 0 0 0 0 三ゴロ 左安 捕ゴロ 二ゴロ 遊ゴロ
3 太田 .299 4 0 1 0 0 1 0 0 0 中飛 四球 三ゴロ 右飛 中安
麦谷 .250 0 0 0 0 0 0 0 0 0
4 頓宮 .243 5 0 0 0 0 0 0 0 0 中飛 遊直 遊ゴロ 捕ゴロ 中飛
5 中川 .278 5 2 2 1 0 0 0 0 0 左本 右飛 右飛 中安 左飛

6

杉本 .255 4 1 1 1 0 0 0 0 0 中飛 二ゴロ 左本 一邪飛
7 紅林 .241 4 1 3 0 0 0 0 0 0 右飛 中安 右翼2 右安
走遊 大里 .254 0 0 0 0 0 0 0 0 0
8 福永 .148 2 0 0 0 1 0 0 0 0 一飛 空三振
西野 .271 1 0 1 1 0 0 0 0 0 中越2
若月 .301 1 0 1 1 0 0 0 0 0 中安
9 .245 4 1 1 0 1 0 0 0 0 遊ゴ失 三飛 見三振 中安
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
佐藤 4.50 4 18 71 7 2 2 0 2 2
入山 6.00 1 5 13 1 1 1 1 2 2
山岡 4.33 0 2/3 7 42 3 0 1 2 2 2
横山 2.45 0 1/3 1 8 0 0 0 0 0 0
4.12 1 4 13 1 0 0 1 0 0
才木 1.83 1 3 12 0 0 0 0 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 水谷 .272 3 2 1 1 1 1 0 0 0 右本 左飛 四球 空三振
五十幡 .254 1 0 0 0 0 0 0 0 0 投ゴロ
2 清宮 .261 4 0 1 1 0 1 0 0 0 二ゴロ 右安 中飛 四球 一邪飛
3 石井 .263 3 0 0 1 1 1 0 0 0 空三振 二ゴロ 左飛 四球
4 レイエス .283 4 2 2 3 0 0 0 0 0 右飛 右本 右本 中飛
5 郡司 .305 3 0 2 0 1 1 0 0 0 中安 左安 空三振 四球
奈良間 .236 0 0 0 0 0 0 0 0 0
6 野村 .272 4 0 1 0 1 0 0 0 0 二飛 空三振 遊ゴロ 左安
走左 松本 .203 0 0 0 0 0 0 0 0 0
7 田宮 .277 4 1 2 0 0 0 0 0 0 左安 二ゴロ 左安 投ゴロ
8 中右 万波 .223 4 1 2 0 0 0 0 1 0 投併打 右安 左安 二直併
9 水野 .251 4 0 1 0 0 0 0 0 1 右飛 左飛 左安 遊直
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
山ア 2.06 5 1/3 25 95 7 2 1 2 4 3
玉井 1.17 0 2/3 3 8 1 0 1 0 0 0
金村 3.07 1 1/3 7 21 3 0 0 0 1 1
上原 0.00 0 2/3 3 19 1 0 1 0 0 0
柳川 0.84 1 3 9 1 0 0 0 0 0