2018年8月4日(土)

イースタンリーグ公式戦

北海道日本ハムファイターズ vs 埼玉西武ライオンズ

<夕張サングリンスタジアム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打
11

【勝】 國場 1勝1敗 【負】 堀 3勝4敗

(審判) 球審:小石澤,一塁:岩下,三塁:山口

       

今年の鎌ヶ谷ファイターズの北海道遠征は、2連戦でした。
昨年は3連戦だったので、今年は1試合減ってしまいましたが、今回は球団挙げてのイベントだったようで、
前日3日の金曜日は、三笠で稲葉 篤紀SCO率いる野球チームの草野球対決というTV番組の企画が行われ、
4日、5日はそれぞれ夕張・岩見沢でイースタン・リーグの試合、6日は栗山町で社会人野球チームとの交流試合。

全て空知管内で行われる企画ということで、「サマー・ベースボール・フェスティヴァル」と銘打って、
球団の北海道移転15周年を記念したイベントで、フード関係の出店も随分とオシャレな感じで、どこも激混み(笑)。

球場の周りは特に何もありませんが(笑)、まだ駐車場の用意や来場者への案内という点では、
行政を含めて、しっかりとした準備があったようで、翌日の岩見沢と比較すると、ずっと良かったことは残しておきたい(笑)。

この日の夕張の最高気温はどうやら23℃だったらしく、
おそらく選手たちにとっては、関東地方と比較すると10℃以上は低い気温だったはずで、
試合の序盤はまだ日差しがあったから、そうでもなかったけど、日が陰った試合中盤以降は寒いぐらいだったかもしれません。

球場は予想以上に立派な設備でしたが、スコアボードが名前の表示できないタイプだったり、
内野の土の部分も、外野の天然芝の部分も一部、荒れていた場所があったようで、
試合途中でも、バウンドが不規則になったりするシーンがあったり、もう少し日頃から整備しなければ、
いくらファームの試合とは言え、コンディション面で意見が分かれるところかもしれません。あまり使用頻度は高くはないのかも。

試合開始前、球場の外では稲葉SCOが車椅子を使ってのソフトボールの試合で、
堂々と投手を務めていたりして、凄く目立つところで率先してやっていて、チョット驚いてしまいました。

いざ試合はというと、鎌ヶ谷ファイターズの完敗(笑)。
先発の堀は、1週間前の札幌ドームで先発したばかりで、プロ初勝利を挙げたことから話題になってましたが、
おそらく来週の1軍の試合で先発するのでしょう。僅か2イニングで降板してしまいましたから、調整登板だったようですね。

1軍も内野の守備で苦しんでいますが、鎌ヶ谷ファイターズを見ていると、こちらも内野の守備が課題でしょう。
この日も3回に2番手投手の高良のエラーに始まり、5回の呉のセンター前タイムリーで姫野にエラーがつきましたが、
これは姫野の悪送球というよりも、バックホームでのカットプレーでマウンドあたりにいた大嶋がカットしようとミットで
捕球しようとしたところを、ミットに当てて捕り損ねてしまい、ファウルグラウンドを転々としたというプレーで、
あれはファーストの大嶋にエラーがついてもおかしくない。しかも、その後もバックホームしたものの、捕手の郡も捕球エラー。。。

外野の西武応援席からは、デカい声で「ヘタク●ォ〜!」とヤジられる始末で、なんとも情けない。

対する鎌ヶ谷ファイターズの攻撃では、1試合に4つも併殺打を打っていれば、これで勝てるわけがありません。
対照的に西武の攻撃、鎌ヶ谷ファイターズの守備ではとにかく平凡な当たりも、併殺打がとれない。。。

1軍での経験は太田が一番豊富だとは思うのですが、
打撃陣で一番目立ってたのは、やはり平沼かな。一時期、1軍にいましたけど、打撃の調子は良いのでしょう。
同じ上位打線で言えば、かなり物足りないのは岸里。このままいっちゃうと、なかなか1軍に上がれないでしょう。

期待の大砲、森山は打席での雰囲気は凄いんだけど、まだまだミスショットも多い感じでかな。
将来的には凄いスラッガーになれるだけの素質はあると思えるだけに、いち早いブレイクが望まれますねぇ。

打撃陣でおそらく最も調子が良いのだろうなぁと思わせてくれたのは、姫野かな。
まだまだ1軍までの道のりは遠いのだろうけど、それでも昨年と比べると、打撃はまた良くなったように思いますね。
貴重なスイッチヒッターなので頑張って欲しいのですが、この日は左打席で1本、右打席で1本ずつヒットを放ちました。
こういう言い方はナンですが、ファイターズはドラフト下位指名選手を如何に活躍させるかがカギなので、
今の鎌ヶ谷ファイターズとしては、この姫野の成長が一つの指標になるのかもしれません。来年が楽しみですね。

投手陣は、堀はあまりに短いイニングだったのでチョットよく分からなかった。
ただ、前回の札幌ドームでのプロ1軍初勝利をあげたマウンドから、中6日の登板ですが、
どこか簡単に西武打線に打たれているように見えてしまったのは大きな気がかりですね。
確かに真っ直ぐのキレは良かったようにも見えましたが、タイミング自体はほとんどの打者が合っていたように見えました。

新戦力を楽しみに、次なる1軍のスターを見たいと思っていたのですが、
投手陣はこの堀が1軍投手としての風格が漂うくらいで、他のピッチャーはイマイチでしたね。

2番手の高良は2年目ですが、この日を見る限りでは、1軍の戦力として考えるのはキビしい。
この日は調整登板の要素強かった堀の後を受けてのマウンドで、結果として3イニング投げましたが、
この日はコントロールが悪かったのか、とにかく常にボール先行でカウントが悪い。
で、苦し紛れにカウントをとりにいったボールが甘く入って痛打。正直言って、この繰り返しの3イニングにしか見なかった。
真っ直ぐが特段速いわけにも見えなかったし、落差の大きな変化球があるわけでも、タイミングのとりづらいフォームでもない。

大卒2年目なので、あまり悠長なことを言ってられませんが、1軍までにはまだ時間がかかるかもしれません。

3番手のサウスポー、高山はダイナミックなフォームから、キレのある真っ直ぐを投げてました。
このピッチャーは面白い存在になるかもしれません。まだ粗削りな感が否めませんが、
この日に投げたリリーフとしては際立つ存在感があるリリーフであったと思いますね。
コントロールさえ、もう少し良くなれば、1軍の戦力して考えられる存在になるかと思います。

あと、鎌ヶ谷でも苦戦していると聞いていた、4番手の立田はなかなか良かったと思います。
ショートイニングだったら1軍でも勝負できる武器はあるように感じましたが、まだコントロールが安定していないのかな。

ただ、まだ1軍のマウンドを踏んでいないだけに、そろそろブレイクを期待したいところで、
そろそろ先発なのかリリーフなのか、方向性を決めた方がいいように思いますね。
昨年と比べると防御率がかなり良くなってきていますから、来年は飛躍の年としたいところですね。

西武の選手たちは、1軍で通用する戦力としては、金子侑と坂田、熊代くらいでしたが、
投手陣でいくと、小石、増田とファームに落ちていることを知らなかったので、まさか夕張で彼らが投げているのを
見られるとは思っていなかったですね。まぁ・・・小石は最初の打者で、牽制アウトをとって降板となったので、
数字上は誰とも対戦していないという結果になっていて、あれで勝ち投手になっていたら、0球勝利≠ノなったのですが・・・。

増田はさすがの圧巻のピッチングでしたね。あれでは、鎌ヶ谷ファイターズは攻略できません(笑)。
但し、あくまで参考記録。あのピッチングが1軍で通用するかと言われると、そこはよく吟味した方がいいでしょう。

西武は先発の國場が良かったですね。将来が楽しみな印象です。
一応気をつかったのか、北海道出身のご当地選手を積極起用していて、戸川・川越と声援が大きかったですね。
この日、試合開始前に球場の外で、戸川は多くの少年野球の選手たちから、声をかけられていました。

夕張、とっても良い球場なので、もっと収穫の感じられるプレーに期待していたのですが、
残念ながらチョット単調な試合になってしまいましたね。盛り上がったのは、6回の平沼のタイムリーだけでした。
あと、田中豊が愛斗の放った強烈なライナー性の打球を、腕に当てていましたが、大丈夫でしょうか?
平然と続投していましたが、田中豊も1軍に近い戦力かと思われるので、ここで怪我してしまうと勿体ないですからねぇ・・・。

おそらくこの日が一年で最も、夕張の人口が多かった一日だったことでしょう。
埼玉西武ライオンズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 金子侑 .270 4 1 1 0 0 1 0 0 0 遊直 投ゴ失 四球 三ゴロ 左翼2
2 山田 .284 3 1 1 0 1 1 1 0 0 二飛 投犠打 左翼2 四球 空三振
3 .291 5 1 2 2 1 0 0 0 0 空三振 右安 中安 三ゴロ 中飛
4
愛斗 .261 5 0 1 1 0 0 0 0 0 投飛 二ゴロ 二飛 中安 投ゴロ
5 坂田 .231 3 1 1 0 1 1 0 0 0 右翼2 四球 左飛 空三振
打指 金子一 .269 1 0 0 0 0 0 0 0 0 中飛
6 熊代 .235 3 0 1 0 0 1 0 0 0 右邪飛 中安 遊飛 四球
7
鈴木 .200 3 0 1 1 0 0 1 1 0 中安 捕犠打 三ゴロ 左邪飛
8
戸川 .221 4 0 1 0 1 0 0 0 0 空三振 遊ゴロ 中安 二ゴロ
9
齋藤誠 .207 4 1 2 0 0 0 0 0 0 中安 三邪飛 左安 左飛
中田 .163 0 0 0 0 0 0 0 0 0
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
國場 7.50 5 2/3 20 73 4 0 4 2 1 1
小石 10.13 1/3 0 1 0 0 0 0 0 0
川越 10.13 1 5 17 2 0 2 0 0 0
中塚 2.16 1 5 14 2 0 2 0 0 0
増田 10.80 1 3 11 1 0 1 0 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 平沼 .255 4 0 2 1 0 0 0 0 0 二ゴロ 中飛 右安 中安
2 岸里 .258 4 0 1 0 3 0 0 0 0 空三振 右安 空三振 空三振
3 太田 .224 4 0 0 0 2 0 0 0 0 空三振 二ゴ併 空三振 中飛
4 森山 .244 3 0 2 0 0 1 0 0 0 四球 左邪飛 中安 左安
5 大嶋 .214 4 0 0 0 1 0 0 0 0 遊ゴ併 空三振 中飛 二ゴ併
6 姫野 .217 4 0 2 0 1 0 0 0 1 二ゴロ 中安 左安 空三振
7 森本 .203 3 0 1 0 1 0 0 0 0 中安 遊ゴ併 空三振
8 .206 3 0 0 0 1 0 0 1 1 三ゴロ 遊ゴロ 空三振
9 大累 .165 2 1 1 0 0 1 0 1 0 一邪飛 四球 遊安
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
4.24 2 8 37 2 0 2 0 1 1
高良 8.03 3 15 58 5 0 0 2 3 1
高山 4.37 2 11 39 3 0 1 2 1 1
立田 4.26 1 4 17 1 0 1 0 0 0
田中豊 2.92 1 3 9 0 0 0 0 0 0