2017年8月13日(日)

イースタンリーグ公式戦

北海道日本ハムファイターズ vs 読売巨人ジャイアンツ

<新十津川 ピンネスタジアム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打

【勝】 大竹寛 2勝0敗 【負】 吉田 4勝6敗 【S】 高木勇 3勝1敗1S

(審判) 球審:古賀,一塁:長川,三塁:青木

       

今年も1回のみだった鎌ヶ谷ファイターズの北海道遠征。しかし、今回は試合数が1つ増えました。

8月11日(金)はオホーツク紋別球場、8月12日(土)は士別ぶどう球場でそれぞれ試合をし、
8月14日(月)は札幌円山球場で北海道の社会人野球の選抜メンバーとの交流試合が予定されていました。

残念ながら前日の士別ぶどう球場での試合が雨天中止となってしまい、
実は新十津川での試合も開催が危ぶまれるぐらい天気予報は良くなかったのですが、なんとか雨は降らずに済みました。
気温は22、23℃といったところで終始ジメっとした空気が漂う曇天。しかし、試合が終わってから気づきましたが、日焼けしました(笑)。

新十津川のピンネスタジアムは初めて行きましたが、郊外にある「ふるさと公園」の敷地内にある野球場で、
以前、隣接する温泉施設は利用したことがあったのですが、あまり野球場の存在には気付いていませんでした。
しかし、いざ中に入ってみると、整備が行き届いた実にキレイな野球場で、6灯の照明塔が設置されている充実した設備です。

2012年に続いて2回目の開催と聞いていましたが、駐車場の案内は凄く不親切。
警察も巡回に来ていましたが、とにかくどの駐車場は駐車して良くて、駐車禁止なのかよく分からない。
警備員も「あっち行って」と案内はするけど、ただひたすら車を動かそうとするだけで、どこに案内しているのかも分からない。

結果的に4500人を越える観衆があったわけで、前売りチケットも完売だったわけですから、
事前にどれぐらいの集客があるのかの予想はつくはずで、この段取りの悪さはチョット、マズいと思いますね。
滝川から路線バスは走っているようですが、本数はやたらと少ないし、そもそも滝川からも離れているので、
この路線バスを使って来場する人がいるとは考えにくく、立地条件的に大半の人が車で来ることは予想できるはずです。
キレイな野球場だけに、イースタンの試合はまだやることがあるでしょうから、この辺は改善が必要ですね。

出店は地元の店も出店してて、結構、盛り上がっていたのですが、
“回転”が悪い店が多いのか、列が長蛇の列になっていて、なかなか進まないのも・・・ですね(苦笑)。

両翼98m、センター122mとプロ野球の試合を行うにも、十分な広さであり、
外野の芝生もキレイでしっかりと手入れされているよう。僕が勝手に抱いていた予想よりも、遥かにしっかりした野球場でしたね。

試合の方は、まさかまさかの巨人の先発はFAで広島から移籍してきた大竹寛。
ファームに落ちたこと自体、知らなかったので、個人的には凄く意外だったのですが、贅沢な試合でした。
鎌ヶ谷ファイターズも先発は、今季何度か1軍で先発している吉田。実は昨年の富良野での試合でも見たし、
1軍で投げた試合でも大きな課題として挙げられているのですが、やはり決め球が無いですね。

勿論、打ち取るパターンというのは持っているのでしょうが、これといったウィニングショットが定まっていない。
だから相手打者がそんなに打席の中で困っていない感じがするのが印象的で、このままでは末永い活躍は難しいだろう。

この日はハッキリ言って、貧打戦。両チームとも打撃が低調な感じで、
吉田にしても、大竹寛にしても突け入る隙は十分にあったと思うのですが、両チームとも、ただ漫然と打つだけで
全くチームとしていやらしい野球ができていない。ファームの試合なので、多少粗いのかもしれないけど、
特に鎌ヶ谷ファイターズはこんな調子では、一体ファームで何を指導しているのか、チョット疑問に思えてくる・・・。

良く言えば、息詰まるような投手戦になったので、動きの少ない試合で退屈だなぁ〜と自分勝手なことを思っていたのですが(笑)、
鎌ヶ谷ファイターズの初ヒットは、昨年の北海道遠征には帯同していなかった姫野のレフト前ヒットということで嬉しかったですねぇ。
スイッチヒッターに挑戦したり、プロ入りしてから色々と苦労しているようなので、是非とも頑張って欲しい選手の一人です。

この日は貫禄のピッチングだった大竹寛からの見事な流し打ちでのヒットだったので、自信になったことでしょう。

と思っていたところ、巨人の4番、期待の岡本が三塁線を鋭く破る2塁打で出塁したと思えば、
かつてはファイターズにいた北もヒットで続いて、続いてマルティネス、青山の連続タイムリーでアッサリと2点を献上します。
やはり今年のファイターズの低迷は、先発投手が簡単に相手に先取点を与えることにあるので、この辺は再考して欲しいですね。

しかし、岡本は大活躍でしたね。6回の石井一のファウルフライもヘッドスライディングしながらのダイビング・キャッチでした。
「これぞプロ!」って感じのファインプレーでしたね。目の前でああいったプレーを見せられたら、それは興奮するものです。

攻撃陣では、5回に大嶋のフェンス直撃のシングルヒットを足掛かりに1点を返すのがやっと。
1軍も貧打だけど、鎌ヶ谷ファイターズもさすがに最下位で低迷しているだけあって、凄い貧打のようですね。
例えば西武や楽天のように、ガンガン振り込んでいる若手は皆無なようで、良くも悪くもまとまった選手が多い印象ですね。
以前から、前評判の高かった平沼や森山、今井らも出場していましたが、あまり光るものは感じられなかったかな。

しばらく1軍に帯同していた石井一もいましたが、相変わらず無難に守備はこなし、
1軍にいた頃のように大事なところでエラーが目立つということはなかったけれども、打撃はやはり課題なのでしょうね。
この日もどこかアジャストし切れず、力ない打球が目立ちます。ひょっとすると、フロントは楽天の茂木のような活躍を期待して、
1軍でも積極的に試合に出場させるように働きかけていたのかもしれませんが、石井一は茂木とはかけ離れていますね。

そういえば、3回に石井一の打球が併殺打になっているのですが、
1塁の打者走者は明らかにセーフのタイミングだったような気がするのですが、何故か1塁塁審が自信満々にアウトのジャッジをして、
客席からもブーイングが出てました。あれはベンチ含め誰も抗議していなかったのですが、一体なんだったのだろうか?

巨人は2番手に元ファイターズの乾を登板させ、ファイターズの2番手はやはり先発調整中の井口。
(乾は昨年の富良野での試合では、まだ鎌ヶ谷ファイターズのメンバーだったんだよなぁ・・・)

井口は結構、良かったと思いますね。ストライク先行で、無駄な走者を出さずにテンポも良かった。
球の力強さもあり、この日はコントロールも悪くはなく、先発の吉田の後を受けて4イニングものロングリリーフ。
おそらく前日の中止になった士別ぶどう球場での試合で先発予定だったのでしょうね。長いイニングを投げる力は十分なよう。

巨人の最後は8回から高木勇だったのですが、彼の2イニング目の最終回のピッチングには波乱がありました。
テンポ良く2アウトをとった後に、2ストライクと追い込んだ横尾にヒットを許したことをキッカケに、
今度はストライクが入らなくなってしまいます。挙句の果てに大嶋にはデッドボールを与え、大嶋は負傷退場のようで、
なんと満塁のピンチを作ってしまいます。そんなチャンスで打席に立った渡邉への初球もやはりボール球。
球場の雰囲気はそれまで劣勢だった鎌ヶ谷ファイターズだったのが一気に形勢逆転。サヨナラ勝ちのムードをも出てきます。

しかーーし! ここでプロとしてはありえないミスをしてしまったのが、2塁走者のルーキー郡!

いや、“ありえないミス”と言っても現実に起こってしまったし、彼自身は逆転サヨナラのランナーだったので気持ちはよく分かる。。。
しかし、ここでやってはいけない、牽制タッチアウト。これは試合後、猛反省です。ベンチも気を付けさせなければなりません。
こんなに逆転勝ちの雰囲気がプンプン漂っていた中、呆気ない結末を迎えた試合を見たのは、正直、初めてでした(笑)。

思わず、叫びたくなってしまいましたよね、「なんだよ、それぇ!?」って(笑)。

郡はこれを良い反省材料として、もう二度と同じミスをしないと考えていって欲しいです。
確かに高木勇の牽制はターンが速くて良かったかもしれないけど、これは1軍の試合ではあってはならないミスです。
正直、高木勇がコントロールに苦しんでいたのは見て明らかだったので、十分にチャンスはあったと思います。

しかし、大竹寛はさすがでしたね。実は巨人のブルペンの近くで試合を観戦していたのですが、
この日も6回を投げぬいた後、ブルペンでキャッチャーを座らせて数球投げてましたが、
かなり力を入れて投げていましたので、クールダウンではなく、フォームの確認をしていたようでした。

今の鎌ヶ谷ファイターズにここまで厳しいスタイルを持っている選手がいるのだろうか?

確かに育成枠も目いっぱい使う巨人のようなチーム経営とは違います。
ただ、ここまでクラッシュ&ビルトをリアルに体現するファイターズのチーム経営で、1軍・2軍ともに結果が伴わない、
或いは低迷したこと自体が、翌シーズンに生かせられないとすると、こういった経営方針が正しいのか、疑いたくなるかもしれません。

事実、巨人の選手の方が動きにキレがあり、スイングも鋭く、競争が激しいように見えましたけどね・・・。
読売巨人ジャイアンツ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 吉川尚 .235 4 0 0 0 1 0 0 0 0 一ゴロ 空三振 二ゴロ 二直
2 増田 .289 4 0 1 0 1 0 0 0 0 二ゴロ 空三振 投ゴロ 右安
3 ギャレット .246 3 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振 投ゴロ 三飛
打指 堂上 .260 1 0 0 0 0 0 0 0 0 二ゴ併
4 岡本 .246 4 1 2 0 1 0 0 0 0 右安 左翼2 空三振 三ゴロ
5 .273 2 1 0 0 1 2 0 0 0 四球 四球 空三振 左飛
6 マルティネス .250 4 0 1 1 2 0 0 0 0 見三振 中安 二ゴロ 空三振
川相 .278 0 0 0 0 0 0 0 0 0
7 青山 .250 3 0 1 1 1 0 0 0 0 空三振 中安 捕邪飛
松本 .271 0 0 0 0 0 0 0 0 0
8 實松 .000 2 0 0 0 0 0 0 0 0 投ゴロ 一邪飛
打捕 田中貴 .260 1 0 0 0 0 0 0 0 0 左飛
9 藤村 .265 3 0 0 0 0 0 0 0 0 二ゴロ 投ゴロ 二ゴロ
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
大竹寛 2.05 6 21 69 2 0 1 2 1 1
2.36 1 3 13 0 0 1 0 0 0
高木勇 1.20 2 8 35 1 0 3 2 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 石井一 .231 4 0 0 0 1 0 0 0 0 一ゴロ 一ゴ併 左邪飛 空三振
2 平沼 .282 4 0 0 0 1 0 0 0 0 二ゴロ 三ゴロ 右飛 見三振
3 横尾 .235 4 0 1 0 0 0 0 0 0 中飛 一邪飛 右飛 左安
岸里 .255 0 0 0 0 0 0 0 0 0
4 森山 .229 3 0 0 0 0 1 0 0 0 一ゴロ 遊飛 左邪飛 四球
.176 0 0 0 0 0 0 0 0 0
5 大嶋 .270 3 1 1 0 1 1 0 0 0 一ゴロ 右安 空三振 死球
清水 .239 0 0 0 0 0 0 0 0 0
6 渡邉 .229 2 0 0 0 0 1 0 0 0 遊ゴロ 四球 中飛
7 今井 .217 1 0 0 0 0 1 1 0 0 四球 捕犠打 二飛
8 大累 .214 3 0 0 1 0 0 0 0 0 右飛 二ゴロ 中飛
9 姫野 .162 3 0 1 0 2 0 0 0 0 左安 空三振 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
吉田 2.14 5 21 83 4 0 5 2 2 2
井口 3.25 4 12 42 1 0 3 0 0 0