2016年6月8日（水）

日本生命セパ交流戦２回戦

北海道日本ハムファイターズ ｖｓ 広島東洋カープ

＜札幌ドーム＞

【勝】　高梨　３勝２敗　【負】　ジョンソン　６勝５敗　【Ｓ】　増井　２勝２敗２Ｓ

（審判）　球審：小林，一塁：眞鍋，二塁：秋村，三塁：有隅

2016年のシーズンも早くも中盤、気づけばセパ交流戦。
今年初の野球観戦は、移転騒動で揺れ動く札幌ドームでしたが、いやはや、広島のファンって熱いね（笑）。
あそこまで熱い応援をするというか、ビジター席をあれだけいっぱいにして、大声援なのはロッテ、阪神、巨人ぐらい。

ファイターズの本州でのビジター・ゲームも去年、神戸行ったりして見たことはありますけど、
さすがに関東圏での試合でない限り、あんなにファンはいないのですが、広島のファンって凄く多いんですね（笑）。

ビジターの応援で、なかなかあそこまでできないですよね。
パリーグで言えば、ロッテ並みに熱い（笑）。交流戦なら、あそこまで熱い応援をするのは、巨人・阪神ぐらいかと
僕は勝手に思ってたのですが、やはり“カープ女子”もいるのでしょうかね。当初の予想を遥かに越えた人数でした。

そして、応援スタイルもパターン化されているとは言え、凄い統一感でとっても熱い。

よく見たら、途中、球団マスコットのぬいぐるみを着た人も、応援団に交じっていて、
立ったり座ったりと随分と大きな動きで応援。ハムもビジター行くと、あんなにはならないですからね（苦笑）。

2016年のハムは５月に入って、やっとエンジンがかかってきたかと思いきや、
交流戦に入ると、また失速気味で、例年、交流戦で大きく貯金を伸ばしていたのですが、
今年はかなりの苦戦で、ひょっとしたら勝率５割を切ってしまうかもしれません。
セリーグの調子が・・・と言うより、やっぱり今年のハムは精神的な部分が大きいのか、“波”が大きい。

この日のハムの先発は、開幕前から第６の先発要員として注目されながらも、
チーム事情から開幕からずっと中継ぎに回っていた期待の高梨で、意外にも今季初先発でした。

一方、広島の先発は安定感抜群のジョンソンで、戦前の予想では、そう簡単に点は取れなさそう。

いざ試合が始まると、高梨はまだまだ発展途上ではあるものの、
中継ぎで投げていたときと同様に球が走っていて、１５０ｋｍ／ｈ近い速球を軸にして、
精度の高いフォークを混ぜていて、打ち取る術を持っている感じで、なかなか良かったですね。
この日は試合開始からペース配分とか考えずに、飛ばしていたでしょうから、かなりの消耗度だったでしょうが、
まだ若いですし、おそらくこれから更に大きく伸びるでしょうね。課題はやはり無駄な四球でしょうか。

この日もたまにあるんですよね。何故だか分からないけど、突然、ストライクが入らなくなるということが。

カウントが悪くなったり、或いは逆にコントロールができていないものだから、
投げ急ぎやストライクをとりにいったりして甘い球で痛打というパターンが散見されるんですよね。
こういう課題を抱えた投手って、ハムはホントに多いんだよなぁ〜。吉川なんて、未だにそんな感じだし（苦笑）。

４回、広島が２本の長打でアッサリ先制するのですが、
この後も危なかったですね。松山のライト前ヒットを、杉谷の好返球でホームはタッチアウト！
正直言って、僕はプレーをスタンドで見ていて、ホームは刺せないと思って見ていたので、ビックリしました。

この日も大谷が指名打者で先発出場でしたが、第１打席、ジョンソンの１４８ｋｍ／ｈの速球が
大谷の背中に当たり、実に３年ぶりのデッドボール。まぁ、こういうこともありますよね、打席に立ってりゃ。
オマケにどの打者よりもアベレージが高いもんだから、相手バッテリーのマークもキツくなります。
（早速、インターネットでニュースになっていたのが笑えましたが・・・）

先制されたハムはその裏の攻撃で、制球が甘くなったジョンソンを一気に攻め立て、
１死１、３塁のチャンスを作って、大野がセーフティ・スクイズを決めてアッサリ同点。
それにしても今年の攻撃面での大野の貢献ぶりは凄いですね。アベレージは高くないけど、
結構、大事なところで打ってるし、守備面でも何度か攻撃的なプレーで勝ちを決めるプレーがありましたし。

その後、タイミングが合っていなかった陽までもがタイムリーを打ち逆転。
動揺した西川が押し出し四球で３点目でしたが、あれはもっと一気にいきたかったですね。
大量点取って、あのイニングでジョンソンをノックアウトするイメージもあったんだけどなぁ・・・。
その後も続く満塁のチャンスで、大谷・中田と犠牲フライも打てずの凡退で３点止まり。
結果的にこれが試合展開を苦しくさせてしまった原因の一つですね。投手陣の問題もあったけど。

高梨は勝利投手の権利をもらった後の６回、突如、ストライクが入らなくなり、
先頭の菊池に四球を与え、丸もゲッツーかと思いきや、二遊間のイージーミスでアウトを取れず。
この時点で交代。おそらく打たれて降板のような嫌なイメージで終わらせたくはなかったのだろう。これは分かる。

２番手の谷元も調子は良くないと思っていたのですが、球はそこそこ走ってるとは思いましたね。
エルドレッドのサードゴロをゲッツーにできなかったのは痛かった。この辺は田中 賢介の送球がなぁ・・・。

ここからのハムはピンチが続きます。
３番手で登板した宮西が、今年は安定感抜群だったにも関わらず、
この日は乱調で１試合で３０球以上を必要としてしまうほどの内容で、とにかく決め球が見当たらなかった。
登場して早速、小窪にデッドボールだし、７回のイニング跨ぎで石原とは根気比べにしてしまったのが痛かった。

１０球以上粘られてしまい、結果、センター前ヒットを喰らってしまい、続く田中にも四球。
おそらくこの日の宮西は当初から、「丸までは投げる」とベンチから言われていたと思うんですよね。
幸いにも、菊池はバント失敗して、大野のナイス・フィールディングで進塁させなかったからラッキーだったけど、
あんなにグダグダになって、投げる球に困っていた宮西は初めて見たなぁ。これで翌日は、投げられませんね。

８回に投げたマーティンは来日当初と比べて、格段に良くなりましたね。

で、その裏の攻撃では、谷口の２塁打をキッカケに大野の送りバント、
中島のセーフティ・スクイズという、バント２つで１点を取るという、如何にもハムらしい野球でダメ押し。
この日はエラーはあったけど、攻撃面ではバント失敗が無かったのが良かったですね。
特に８回の大野と中島はよく決めたと思います。もう、送りバントもセーフティ・スクイズも見え見えの場面でしたから。

特にセーフティ・スクイズは栗山政権になってからは多用してますが、
今季は話題のコリジョン・ルールの適用のおかげで、よりセーフティ・スクイズが有効になりましたね。

最後は今季、絶不調の守護神、増井がそれまでの不調がウソのような快速球を投げて圧倒的なクロージング。

如何にもハムらしい競り勝つ野球といった感じで、中継ぎを浪費したこと以外は良かったのではないでしょうか。
なんにしても広島の応援が熱かったことは驚きだったし、今回、広島の試合を初めて野球場で見たんだけれども、
この日、１番を打っていた田中という選手は面白いですね。この日も初回、１球目をいきなりジャストミートして、
ライトのポール際に超特大のファウルを打っていて、かなりキワどく強い打球を連発してました。
（その後も、またポール際に打っていました。こっちは明らかにファウルだったけど・・・）

そして、最後は先発投手として初めての勝利投手となった高梨のヒーロー・インタビューを聞いていて、
なんだかジーンときた。もう自分もこんなことでジーンとくるなんて、年をとったのかなぁと痛感しましたね（苦笑）。

次は夏の富良野でのイースタンの観戦かなぁ〜。