2015年9月23日(水)

パシフィックリーグ公式戦24回戦

北海道日本ハムファイターズ vs 福岡ソフトバンクホークス

<札幌ドーム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回 得点 安打
11
1×

【勝】 鍵谷 4勝3敗 【負】 柳瀬 1勝1敗

【本塁打】 長谷川3号(H)

(審判) 球審:丹波,一塁:名幸,二塁:東,三塁:橋本

       

まぁ、圧倒的な強さを誇ったホークスがブッチぎりの優勝を決めましたが、
結構、前から買ってあったチケットだったので、ドームへ行ってきました(笑)。

さすがにシルバーウィーク最後の休日のデーゲームとだけあって、混んでましたねぇ。

どうやら、この日は3万5000人近い集客があったようで、ドームへ向かう途中から混んでましたねぇ。
そして対戦相手は、よりによって、優勝を決めたホークスとだけあって、ポストシーズンを意識した試合です。

と言っても、ファイターズにはCS(クライマックス・シリーズ)の1stを勝ち抜けなければならないという
大きな命題があるわけで、この時点では3位が西武かロッテのいずれかに絞られたものの、
まだ対戦相手が分からない状態で、ある意味、ブッチぎりの2位だったファイターズはモチベーションを
保つのがとても難しく、稲葉の引退というトピックスがあった昨年とは、また大きく違ったシーズンです。

この日はホークスもほぼベストメンバーでしたが、
ファイターズの先発、有原の前に自慢のホークス重量打線はほぼ沈黙。

確かに生で有原を初めて観ましたが、結構、球が走っている感じで、
ホークス打線も立ち遅れというか、タイミングが合わず、かなり差し込まれている印象。
テレビで観た有原よりも、この日はずっと良く見えましたねぇ。ただ、連打され易い傾向があるのは気になりますが。

結構、良い当たりもされてはいたのですが、
運良く野手の正面に飛んで助けられた部分もあり、7回、よく頑張って投げ抜きました。
故障を抱えて入団したドラ1ルーキーでしたが、ナンダカンダ言って、良く投げていると思います。

そりゃ、新人王候補かと聞かれれば、何とも言えないインパクトに欠ける成績ですが、
正直、5月に故障明けて、すぐに1軍で投げると聞いたときは、ここまで投げるとは思っていませんでした。
半ばビギナーズ・ラックで2、3勝つかなぁとは予想してましたが、8つも勝てるとは思ってなかったし、
第一、シーズン終わりまで1軍ローテに残るとは思ってなかったし、よく頑張ったと思いますよ。

おそらく本人も新人王を獲りたいのでしょうけど、
個人的にはそんな一時の賞だけではなく、何年も永続的に活躍できるピッチャーになって欲しいですね。

ダルビッシュや大谷のようなタイプではないにしろ、
有原は有原でゲーム・メイキングがとっても上手い、技巧派な要素もあるエースになれる素質はあるし、
変化球が多彩とは言え、真っ直ぐも150 km/hを超えるスピードがでるので、力で抑えることもできます。
さすがにそこまでの武器を既に持っている投手って、そんなにいないですからね。
これからは真っ直ぐの重さを付けて、変化球の散らばりを制御できるようになれば、更に良くなるはず。

デビューしたての頃は、どうしても「ストライクを投げたい病」を持っていて、
カウントを悪くするのを嫌い、初球からかなり甘いコースに易々と投げてしまったり、
キャッチャーがボール要求でも、少しずつ甘いコースに投げてしまって痛打されたりと、
ボール球を上手く使うピッチングができていなかったのですが、最近はそうでもないですからねぇ。
おそらくコントロールにかなりの神経を使っているのでしょう。来季以降が更に楽しみな逸材です。

消化試合の要素もあるせいか、割と淡々と試合は進んでいきます。
ルーキーの淺間が大活躍な試合で、3回は彼とやはり若いキャッチャーの石川亮の2人で鮮やかに1点先制。

あの驚異のパワーピッチャー、バンデンハークからアッサリ1点獲れるのですから、
やはり期待したくもなっちゃいます。一方、心配なのは2番の中島卓。明らかに疲れてますね。
どうやら食がかなり細いようで、あまり食べないでウェイトトレーニングしているようで、
まぁ・・・今年、初めてショートのレギュラーとして1年間、ずっと1軍で出ずっぱりですから、
そうとうに疲れているのでしょうけど、これは来季以降の大きな課題ですね。プロのアスリートとして、
大きな怪我を除いて、1年間、フルに闘える体力がないというのは、チョット心配になってしまいます。

かつての中島卓は相変わらずのカット打法で、相手投手の球数を稼ぐことはしていましたが、
どちらかと言えば、自分の好きな球を待つためのカットというよりも、打てる球が無いから、
カットで逃げているという印象が強かったのですが、最近はそうではなく、むしろ自分の打てる球を待つために
カットで球数を稼いでいるという印象でしたので、打撃成績も飛躍的に向上していたと思うのですが、
最近は以前の中島卓に戻っているという印象で、フルスイングするタイプではないとは言え、
やはりもっとしっかりスイングした方がいいですね。当てるだけになっているので、腰が入っていません。

これだと、“飛んだコースが良かったからヒットになった”ということぐらいしか期待できないんですね。
必然でヒットが生まれるようにバッティングしていないから。そのせいか、この日はほとんどが力のない内野ゴロ。

やはり今年のファイターズは中島卓と近藤が打って、勝ってきたチームですからね。
なんとかCSまでには、調子を戻して欲しいですね。さすがに経験の浅いルーキーだけでは厳しいです。

1点リードで迎えた9回表は、セーブ王を目指す守護神、増井がマウンドに上がりますが、
なんと1アウトから、怪我から復帰した長谷川がセンターの頭上を大きく超える一発で、まさかの同点。
せっかく強敵サファテを擁するホークス相手にセーブを稼ぐチャンスだったのに、これはとても残念。
さすがに勝利を期待していた球場のファイターズのファンも、「マジかよ・・・」と一気に落胆(苦笑)。

見事に延長に入ってしまいましたが、さすがにホークスのリリーフも強いですね。
この日は五十嵐とサファテは投げませんでしたが、それでも飯田、森、柳瀬と皆、良い球投げてます。

勝負を決したのは、延長11回。
さすがにこの柳瀬のイニング跨ぎは可哀想でしたね。1アウトからレアードが作ったチャンスで、
1打席目にスリーベースを放った淺間が、プロ入り初のサヨナラタイムリーを放ちました。
思いっきり前進守備を敷いていたホークスの外野陣を深々と破るヒットで、ああいう場面で
ジャストミートできる高卒ルーキーって、やっぱ...淺間はスゴいですねぇ(笑)。

結局、幸運にもこの日の勝利投手は前日のサヨナラ勝ちでも勝利投手になった鍵谷が連日の勝利投手。

7月に鍵谷を見たときは、かなり不安定な内容でしたが、この日はまずまずの出来。
谷元一人で孤軍奮闘では大変なので、やはり今年も鍵谷のような存在が必要ですね。
変化球が磨かれれば、1軍でも文句なしに活躍できる素質があると思えるだけに、頑張って欲しいですね。

と言うわけで、地味に今季、観戦したファイターズ関連の試合では初勝利(笑)。
ここ数年で一番、勝利数が多いシーズンなのに、ことごとく嫌われていましたからねぇ。

ナンダカンダで、消化試合とは言え、勝って良かったですね(苦笑)。
福岡ソフトバンクホークス
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回
1 二一 明石 .266 5 0 0 0 3 0 0 0 0 二ゴロ 空三振 左飛 空三振 空三振
2 中村 .295 4 0 2 0 0 0 0 0 0 三安 二ゴロ 三ゴロ 遊安
走右 福田 .244 1 0 0 0 0 0 0 0 0 左飛
3 柳田 .363 4 0 1 0 1 1 0 0 0 中安 二ゴロ 見三振 四球 捕邪飛
4 内川 .285 5 0 2 0 0 0 0 0 0 三ゴ併 中飛 右安 左安 中飛
5 李 大浩 .288 5 0 0 0 1 0 0 0 0 三邪飛 右邪飛 一邪飛 遊ゴロ 空三振
本多 .231 0 0 0 0 0 0 0 0 0
6 松田 .291 5 1 2 0 0 0 0 0 0 中飛 左安 投ゴロ 三ゴロ 三安
7 長谷川 .250 5 1 3 1 0 0 0 0 0 遊ゴロ 中安 左安 中本 三ゴロ
8 今宮 .222 3 0 1 1 1 0 1 0 0 遊ゴロ 右安 投犠打 空三振
9 細川 .129 2 0 0 0 1 0 0 0 1 空三振 捕邪飛
松中 .000 1 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振
高谷 .178 1 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
バンデンハーク 2.38 6 25 113 5 0 9 3 2 2
東浜 6.00 0 1/3 3 15 0 0 0 2 0 0
飯田 2.95 1 2/3 4 15 0 0 0 0 0 0
2.21 1 4 14 0 0 0 1 0 0
柳瀬 2.35 1 1/3 8 29 3 0 1 1 1 1
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回
1 .269 4 0 1 0 3 1 0 0 0 空三振 左安 空三振 死球 空三振
2 中島卓 .270 5 0 0 0 1 0 0 0 1 空三振 一ゴ併 一ゴロ 二ゴ併 遊ゴロ
3 田中 .288 5 0 2 0 0 0 0 0 0 遊ゴロ 中安 三ゴロ 二ゴロ 右安
4 中田 .266 4 1 1 0 0 1 0 0 0 右飛 中安 四球 右飛 一邪飛
5 近藤 .336 3 0 0 0 0 2 0 1 0 四球 二飛 四球 左飛 左飛
6 レアード .227 5 0 2 1 2 0 0 0 0 空三振 空三振 左安 三直 中越2
杉谷 .299 0 1 0 0 0 0 0 0 0
7 ハーミッダ .217 3 0 0 0 3 0 0 0 0 空三振 空三振 空三振
.236 0 0 0 0 0 2 0 0 0 死球 四球
8 淺間 .275 3 1 2 1 0 1 1 0 0 右中3 二ゴロ 四球 投犠打 右中2
9 石川亮 .214 1 0 0 1 1 0 0 0 0 左犠飛 空三振
大谷 .208 1 0 0 0 0 0 0 0 0 左飛
大野 .197 1 0 0 0 0 0 0 0 0 三ゴロ
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
有原 4.67 7 27 104 7 0 4 0 1 1
白村 1.81 1 5 23 2 0 1 1 0 0
増井 1.55 1 4 13 1 1 2 0 1 1
石井 1.89 1 3 14 0 0 1 0 0 0
鍵谷 4.70 1 4 13 1 0 1 0 0 0