2015年7月22日(水)

パシフィックリーグ公式戦16回戦

北海道日本ハムファイターズ vs 東北楽天ゴールデンイーグルス

<札幌ドーム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打
19 18
12

【勝】 塩見 3勝5敗 【負】 浦野 3勝3敗

【本塁打】 伊志嶺2号(E),ウィーラー5号(E)

(審判) 球審:本田,一塁:森,二塁:市川,三塁:柿木園

          

いやぁ、これはある意味で貴重な試合を見させてもらいました(笑)。

何が貴重って、楽天球団創設以来の新記録となる19得点、
しかも3回までに17得点して、実質的に試合開始15分でいきなり5点取られてましたから、
この時点でほぼ試合終了に等しかったというハム側から見れば、見事なまでの惨敗でしたね。
これでは、さすがにゲームプランの全てが狂ってしまい、スタートラインに立てていません。

さすがにホームゲームですから、あまりに酷い惨状は見せたくないのでしょうが、
先発の浦野がお話しにならない出来だったことに加え、2番手で登板したライブリーも輪にかけて酷い。

楽天だって、ハッキリ言って、故障者続出でベストメンバーではないんですよ。
それが、いざ蓋を開けてみれば、いいだけ好き放題に打たれまくって、まったく抑えられそうに見えない。
幸いにも楽天の試合運び自体が中盤から一気に雑になったので、試合の進行は速くなりましたが、
5月に西武戦を見たときと同様に、この試合も凄く長くなる様相を呈していただけに、チョット最後は安心しました(笑)。

先発の浦野は、いきなり聖澤にレフト線へツーベースを打たれ動揺したのか、
落ち着く間も無く、2者連続の四球を与えるなど、制球できずに無死フルベースという大ピンチ。

ここで迎えた4番のサンチェスが凄まじい打球を打ち上げ、あわや満塁ホームランかという大飛球で
センターオーバーのフェンス直撃のタイムリー・・・しかし、これで1点しか入らなかったのはラッキーでした。
陽のフェイクというか、トリックプレーで2塁走者のウィーラーが騙されて、センターフライかと思ったんですね。
これで全走者が詰まって、結局、1つずつ塁を進めただけで留まりました。浦野は助けられたのですがねぇ・・・。

松井稼を三振にとって、続く後藤には犠牲フライを打たれ2点目を献上しますが、
2アウトを取ったので、これで落ち着くかなぁと思いました。しかし、続く伊志嶺に3ランを打たれるという最悪のパターン・・・。

この日の浦野は、とにかくダメでしたね。
投球フォームも良くなかったし、それを誰も指摘しなかったのか、そのままズルズルと投げ続けたのが良くない。
続く2回もマウンドに上がるのですが、1アウト後にウィーラーに2ランを浴びて、更に2つ四球を与えたところで降板。
さすがにブルペンで誰も準備してなかったのでしょう。その間を取るために、投げ続けたという印象でしたね。

たぶん、試合前に捕手である市川とも、あまり話せていなかったのではないでしょうか。

見ていて気になったのは、フォームバランスもそうなのですが、
投げる球、投げる球、その全てがしっかりと見極められ、しっかり踏み込まれて打たれてところ。
そしてウィーラーのホームランが象徴しているのですが、一発のある外国人打者に投げてはいけないところに要求し、
その要求通りに投げて、しっかりとホームランを打たれてしまうあたり、バッテリーのプランニング自体が甘い気がします。

そして次に上がった、途中加入の外国人、ライブリーがまた酷い内容でマイっちゃいましたねぇ・・・。

敗戦処理で登板しているのが濃厚なのに、投げても投げても、とにかく抑えられない。
いきなり松井稼にタイムリーを打たれ、一つの四球を挟んでそこから更に3連打でこの回も7失点。
2回表終了時点で12点ビハインドですもの。そりゃ近くに座っていたハムのファンも怒って、帰りますよね(笑)。
さすがに2回表終了時点で、それなりの人数のファンが帰っていくのを目撃し、悲しくなりましたね(苦笑)。

その裏に3点取りますが、ほぼ焼け石に水みたいな得点。
と言うか、楽天の先発の塩見も、あまりに点差が開いたせいか、7回を投げたのですが、
全体的にはピリッとしない内容だったなぁ。僅差の試合だったら、あれではキビしいかもしれません。

3回表も楽天の猛攻は続きます。
松井稼の2打席連続タイムリー、後藤の犠牲フライ、嶋に押し出し四球、阿部の内野ゴロの間に1点、
聖澤の内野安打がタイムリーになって、またまた大量5点ゲットで、楽天はこの時点で17得点となります。
聖澤とウィーラーは3イニングで既に4回打席が回ってきていたんですね。こんなの初めて見ましたよ(笑)。

投げてたライブリーはとにかくダメでしたね。
打たれるのは仕方ないにしても、いくら中継ぎタイプとは言え、メッタ打ち喰らっていたとしても、
状況的にプルペン酷使は避けたい状況で、ハッキリ言って敗戦処理で登板していることは明白なのに、
まるで「もうオレには抑えられないよ。替えてくれ」と言わんばかりに、打たれるたびにベンチを見てアピールするのは情けない。

まぁアメリカでも、1試合50球以上なんて、ほとんど投げたことがないのでしょうけど、
あんな調子では日本でハングリーに闘いたいなんて様子には見えないですよ。

4回以降はハムの投手陣が落ち着いたのもあり、試合進行が速くなりましたが、
やはり6回に登板した鍵谷が気になりますねぇ・・・。いとも簡単に打たれている印象でした。
この日も、やはり2失点してしまい、防御率がシーズン開幕当初のそれとは比べものにならないぐらい、跳ね上がりましたね。

唯一、嬉しかったのはこの日、2本の長打を放った石川慎の活躍ですね。
特に8回のセンターオーバーの大飛球は石川慎らしい、押し込みが利いた打球で最後のひと伸びが彼らしい。

あとは陽がオールスター直前ぐらいから、復調してきたようでこれから期待できそうです。
この日も5打席ありましたが、全ての打席、スイングはかなり鋭く、最後の打球も武藤のファインプレーに阻まれましたが、
ミートポイントがかなりしっかりしているようで、こういう打席が続けば、これからかなり数字を上げられるのではないでしょうか。

この日は投手陣、特に浦野とライブリーが酷い内容でしたが、
守備でも、田中賢のベテランらしからぬ拙守が2つあったり(記録上は全て安打)、先発の浦野が立ち直るキッカケを
なかなか得ることができず苦しんでいたのも否定できないし、そろそろ「ミスをしたものが負ける」という時期に
差し掛かっているだけに、首位ホークスを追いかけるのは勿論のこと、おそらくこれから下位に迫られることも
考えていかなければならないだけに、こういう基本的なプレーを怠っていると、いつか足元をすくわれてしまいますね。

この日の19得点は楽天球団創設以来の最高得点だったそうなのですが、
そんな新記録をベストメンバーではなく、故障者続出の中で叩き出したというのも屈辱的な結果ですね。

特にこの日は4番に座ったサンチェスが大当たりで、2割台前半の打率とは思えない働きぶり。
あと、ベテランの松井稼は凄いですね。もの凄いフルスイングというわけではないのですが、
しっかりミートしてくるだけに打球が鋭く、まだまだ若々しいバッティングで、まだ何年も現役でできそうですね。
特に6回に放った、フェンス直撃の単打は打球のスピードが凄く速くって、力負けしないのも凄いですね。

ホームゲームでこれだけ凄まじい負け方をするというのも珍しく屈辱的ですが、
一方でこれだけコテンパンにやられると気持ちいいぐらいですね(笑)。思わず、楽天の応援をしてしまいます。

先発した浦野はバースデー登板でしたが、この日の登板での大炎上のおかげで、
すぐに鎌ヶ谷に強制送還させられ、2番手のライブリーもセットで登録抹消となってしまいました。
僅かな歯車のズレで、このような結果となってしまったとも見えますが、やはり再調整が必要なのでしょうね。

この日は3塁ベンチ上部の随分と良い席で試合を観戦させてもらいましたが、
目の前にいた3塁コーチャーボックスにいた白井コーチはイニングの間に、随分とファンサービスしてましたね。

それと併せて、楽天の野手ではこの日、2番に据えたサードのウィーラーがインパクト大きかったですね。
体格の割りに、守備は機敏に動き悪くないし、2回のレフトスタンドへのホームランはインハイの真っ直ぐを
豪快に振り抜いてスタンドインなんて、とてもじゃないけど2番打者のスイングではないですね(苦笑)。

来週は神戸でハムの試合を観戦予定ですので、なんとか立て直して欲しいなぁ・・・(笑)。
東北楽天ゴールデンイーグルス
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 聖澤 .253 6 2 3 1 1 0 0 0 0 左越2 左安/三ゴロ 二安 空三振 左飛
2 ウィーラー .188 3 3 1 2 0 3 0 0 1 四球 左本 四球/投ゴロ 投ゴロ 死球
小関 .172 0 0 0 0 0 0 0 0 0
3 ペーニャ .271 3 4 2 0 0 2 0 0 0 四球 四球 中翼2 三ゴロ 右安
打指 小斉 .158 1 0 0 0 0 0 0 0 0 遊ゴ併
4 サンチェス .221 4 4 3 1 1 2 0 0 0 中安 四球 四球 左中2 左翼2 空三振
5 松井稼 .260 5 2 3 4 1 0 0 0 0 空三振 右安 右安 中飛 右安
走右 フェルナンド .189 1 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振
6 後藤 .242 3 1 0 2 0 1 0 0 0 右犠飛 四球 左犠飛 三邪飛 左飛 一ゴロ
7 伊志嶺 .286 6 3 3 4 2 0 0 0 1 右本 右安 中安 空三振 遊ゴロ 空三振
8 .236 4 0 2 3 0 1 0 0 0 左飛 右中2 四球 二ゴロ 右安
岩ア .111 0 0 0 0 0 0 0 0 0
9 阿部 .200 5 0 1 2 2 0 0 0 0 二ゴロ/右安 二ゴロ 空三振 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
塩見 3.22 7 29 101 8 0 7 0 3 3
加藤 6.14 0 1/3 3 9 2 0 0 0 2 2
濱矢 7.11 0 2/3 4 25 2 0 1 0 1 1
武藤 2.72 1 3 10 0 0 0 0 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 .214 5 0 2 1 1 0 0 0 0 中安 左翼2 中飛 空三振 投直
2 中島卓 .287 4 0 0 0 0 0 0 0 0 投ゴロ 左飛 左飛 遊ゴ併
飯山 .250 1 0 0 0 0 0 0 0 0 三ゴロ
3 田中 .296 5 1 2 0 0 0 0 0 0 二ゴロ 左安 二ゴロ 左翼2 左飛
4 中田 .256 4 0 0 0 1 0 0 0 0 右飛 空三振 中飛 三ゴロ
大野 .192 0 0 0 0 0 0 0 0 0
5 矢野 .316 3 0 1 0 0 0 0 0 0 遊ゴロ 左安 三ゴロ
打指 近藤 .315 1 1 1 1 0 0 0 0 0 右安
6 市川 .409 3 1 1 0 2 0 0 0 0 中安 空三振 空三振
打一 西川 .277 1 1 1 0 0 0 0 0 0 左安
7 石川慎 .273 4 1 2 2 1 0 0 0 0 中越2 見三振 三ゴロ 中越3
8 レアード .184 2 1 1 2 1 0 0 0 0 左翼2 暴振逃
打三 渡邉 .154 2 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振 二飛
9 杉谷 .330 4 0 1 0 1 0 0 0 0 右飛 左邪飛 中安 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
浦野 4.76 1 1/3 13 53 5 2 1 4 9 9
ライブリー 14.21 1 2/3 16 56 8 0 0 4 8 8
白村 2.12 2 7 25 1 0 2 0 0 0
鍵谷 5.20 2 10 31 4 0 2 0 2 2
クロッタ 6.75 1 3 11 0 0 1 1 0 0
石井 1.27 1 3 17 0 0 2 0 0 0