2015年5月13日(水)

パシフィックリーグ公式戦6回戦

北海道日本ハムファイターズ vs 埼玉西武ライオンズ

<札幌ドーム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打
17
12

【勝】 武隈 2勝0敗 【負】 メンドーサ 2勝4敗 【S】 高橋朋 0勝0敗12S

【本塁打】 中田12号(F)

(審判) 球審:橘高,一塁:原,二塁:中村,三塁:吉本

          

今年、初のドーム。
今年、札幌ドームはスコアボードを更新して、左中間にも新設しました。

左中間のスクリーンには、各選手の成績、相手選手の成績も細かく記載されていたり、
VTRでリプレイやその試合のハイライトが流れたりするのですが、少し情報が多過ぎる気はするかなぁ(笑)。

右中間には従来の情報ではあるのですが、更新されていて新しくなっていました。

今年のファイターズはオープン戦はイマイチでしたが、やはりあれは調整期間であり、
開幕してからは予想外の好調。途中の7連勝が利いていて、未だ貯金生活が続いています。

ところがGW後半からは調子を落としていて、2カード連続で負け越し。
更に3連敗中のところ、やたらと若いチームのせいか、とても苦しい状況になってきました。
しかし、チームは良い順位につけているせいか、平日でも観衆はそこそこ入っていましたね。
どうやら今シーズンの観客動員数はとても好調で、平日ナイターでも2万人越えは当たり前のようです。
やはり北海道は“移民の国”ということもあるのでしょうが、強いと応援するという構図のようですね(笑)。

この日のハムの先発はメンドーサ。
前回登板で来日以来、初めて札幌ドームで勝利投手となるという調子でしたが、
子供の出産に立ち会うとかで、一時的にアメリカへ行き、すぐにトンボ帰りして、
一度、イースタン・リーグの平塚での試合(横浜DeNA戦)で先発登板し、2回を投げて調整し、
この日の先発登板になるという形で、1軍登板は2週間ぶりで再び札幌での登板でした。

相手先発はプロ初登板のサウスポー、佐野。
今年のドラフト2位指名された投手で、西武としてはかなりの期待を寄せているルーキーです。

まずはメンドーサ。
おそらく調子は悪くないのでしょうが、とにかくリズムが悪い。
投球テンポはやたらと速いので、別にダラダラ投げるという印象はないのですが、とにかくコントロールが悪い。
ボール球が多く、無駄になる球が多いので、結果的に試合は長くなるし、球数が異様に多くなる。
さすがに2イニングで50球超えて、3イニングで70球超えは明らかに投げ過ぎです。これでは完投できない。

ボコスカ、ボコスカと効率良くヒットを打たれまくるので、
ある意味では4回終了時点で1失点という結果は、「よく1失点で済んだな・・・」というのが本音。

しかし、やはり5回に入ると、振れてる西武打線相手では
簡単に化けの皮が剥がされたようで、アッという間に逆転されてしまい、試合の形勢が悪くなってしまう。
いつ見てもメンドーサが投げる試合はそうなのですが、味方が点を取ってくれて援護があった途端に、
その分を全て吐き出すかのように、相手に点を取られてしまう悪癖は抜けませんね。
来日2年目も、よく投げているタフな投手だとは思いますが、これではどこの国も勝てませんね。
イニングイーターとしては良いけど、少なくとも“勝てるピッチング”をするタイプではありません。
この日は栗山監督も、よく5回途中まで我慢したとは思います。完全にツーシームを狙われてましたし。

結局、メンドーサが西武打線に火を点けてしまったようで、
5回以降に投げた谷元、鍵谷と西武打線の勢いを止めることはできませんでしたね。

一方、西武の先発だったルーキー、佐野はよく頑張っていたとは思います。
特に先制を許した2回も、石川亮のサードゴロなんかはイメージ通りに打ち取ったと思うし、
あれは浅村の拙い捕球ミスさえなければ、併殺打で無失点で切り抜けられていたでしょう。
(確かに中島への押し出し四球は残念ではあったけど・・・)

ただ、ハム打線が振れてなさ過ぎる。特に相手打線が西武だから、余計に力不足が目立ちます。

こういう言い方は、たいへん申し訳ないけど、
この日の佐野ぐらいの先発投手で、攻略に四苦八苦しているようではダメですね。
データが少ないから、攻略に時間がかかるのはまだしも、それでも二巡目からは捉えて欲しいし、
走者が貯まった緊張する場面で、もっと相手投手にプレッシャーをかける攻撃をして欲しい。

2回は一死満塁から、石川亮の打球はあわや併殺打になるところでのエラーで1点もらい、
続く中島卓も押し出し四球で2点取るも、更なる後続は後が続かず2点止まり。

4回も一死満塁まで追い込むも、淺間、田中と連続三振で無得点。

5回は再び一死満塁までいくも、やはり中島卓の押し出し四球の1点止まり。

7回も二死満塁になるも、西川の押し出し四球の1点で終わり。8回もチャンス作っても、1点止まりで追いつかず。

4月は異様に得点力は高かったものの、この得点力の落ち具合はハンパない(笑)。
こんだけチャンスをもらっても、7得点中4点はハッキリ言って、相手からもらった点ですからね。
そういう意味では西武も頭が痛いだろう。いくらなんでも、1試合で押し出し四球3つはいただけない。
しかも、その3つが佐野、武隈、バスケスと違う投手が与えているというのが、なんとも珍しい。

この日の中島卓なんて、ほとんど打席で打球が前に飛ばずとも、2打点ですからね(笑)。

試合は5回にメンドーサが一気に逆転されて、
劣勢になった途端に、「これはダメだな」という空気感が球場全体を支配しましたが、
5回にファイターズも1点を返して1点差にして、まだ試合が分からんぞとなっても、
やはり4番手の鍵谷が打ち込まれて、アッという間に3点とられて、いよいよジ・エンド感が(笑)。

しかし、この日のファイターズは諦めが悪くって、
7〜8回の反撃であれよあれよという間に1点差まで追い上げるも、やはり決め手に欠けましたね。
これは追いついて引っくり返さなければいけない試合展開だったと思います。

最後は西武も、ほぼ防戦一方でしたので、追いつくチャンスはいっぱいあったのですがねぇ。。。

西武はやはり森のスイングが凄まじく、この日は不調だったメヒアまで気持ち良く打って、より凄い打線になりました。
一時期、奪三振マシーンぶりが凄いと話題になった岩尾はこの日、調子が上がらず残念な結果でしたが、
4番手に投げたバスケスは結構、良い球を投げていたと思います。あとはスタミナの問題ですかね。

6回に浅村が空振り三振した際、
フォロースルーが大きくて、捕手だった大野のヘルメットにバットが直撃して、
治療のためベンチに5分ぐらい下がるハプニングがありましたが、どうやら流血してたみたいですね・・・。
(確か、数年前に大野は当時、横浜DeNAのハーパーにバット当てられて流血したことありました・・・)

無事、その後もプレーしていて何よりですが、
そんなこんなで、随分と長い試合になってしまい、延長になったわけでもないのに、5時間30分にも及ぶ試合でした。

個人的にはもう少し活き活きとした野球が見たいですね。
埼玉西武ライオンズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
秋山 .377 5 1 2 1 0 1 0 0 0 三直 左安 遊ゴロ 遊ゴロ 中翼2 四球
栗山 .233 5 1 3 1 0 0 0 0 0 二ゴロ 遊ゴ併 左安 左中2 中越2
走左 斉藤 .355 1 0 1 0 0 0 0 0 0 左安
浅村 .287 4 2 1 0 1 2 0 0 1 四球 四球 右中2 空三振 三ゴロ 右邪飛
中村 .274 5 1 2 3 3 0 0 0 0 空三振 左中2 左中2 空三振 空三振
メヒア .242 5 1 2 1 2 0 0 0 0 空三振 空三振 右中2 左飛 左越2
走一 脇谷 .385 0 0 0 0 0 0 0 0 0
.326 5 0 2 0 0 0 0 0 0 左安 右中2 遊飛 右飛 中飛
大ア .500 2 0 1 0 0 2 0 0 0 右飛 右安 四球 四球 三ゴロ
走右 木村 .226 1 1 0 0 0 0 0 0 0
炭谷 .235 4 0 2 1 1 0 1 0 0 中安 投ゴロ 中安 捕犠打 見三振
金子侑 .222 5 1 1 1 2 0 0 0 0 二ゴロ 空三振 二ゴロ 右中3 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
佐野 4.50 4 21 80 4 1 4 4 3 2
岩尾 5.40 0 1/3 4 18 1 0 0 2 1 1
武隈 4.73 1 5 29 1 0 0 1 0 0
バスケス 1.65 1 1/3 7 42 2 0 0 2 2 1
増田 2.45 1 1/3 7 24 3 0 2 0 1 1
高橋朋 1.13 1 4 8 1 0 1 0 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
西川 .288 4 0 1 1 0 1 1 0 0 中飛 投ゴロ 一安 遊飛 四球 投犠打
淺間 .286 5 0 1 0 2 0 0 0 0 遊ゴロ 空三振 見三振 右安 遊ゴロ
杉谷 .167 1 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振
田中 .288 6 1 1 0 1 0 0 0 0 二ゴロ 投ゴロ 空三振 中飛 左安 投ゴロ
中田 .241 5 1 2 1 2 0 0 0 0 空三振 左本 左安 左飛 見三振
.272 5 2 2 0 0 0 0 3 0 中安 投ゴロ 三ゴロ 三飛 右翼2
鵜久森 .000 1 1 0 0 0 1 0 0 0 四球 一邪飛
打指 ハーミッダ .222 2 0 1 1 0 1 0 1 0 四球 二ゴロ 中安
レアード .220 3 1 2 0 0 2 0 0 0 四球 左越2 四球 中安 一邪飛
石川亮 .250 2 0 0 1 0 0 0 0 0 三ゴロ 一飛
谷口 .246 0 0 0 0 0 0 0 0 0
打捕 大野 .286 3 1 1 0 1 0 0 0 0 二直 中安 空三振
中島卓 .258 1 0 1 2 0 4 0 0 0 四球 四球 四球 四球 三安
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
メンドーサ 4.46 4 0/3 23 96 10 0 4 2 5 5
谷元 3.71 1 5 22 1 0 0 1 0 0
石井 0.00 0 2/3 3 13 1 0 2 0 0 0
鍵谷 3.21 1 7 21 3 0 0 1 3 3
屋宜 6.00 0 2/3 3 7 1 0 1 0 0 0
宮西 1.93 0 2/3 2 3 0 0 0 0 0 0
増井 0.84 1 5 19 1 0 2 1 0 0