2014年7月5日(土)

イースタンリーグ公式戦

北海道日本ハムファイターズ vs 埼玉西武ライオンズ

<えんがる球場>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打
×

【勝】 鍵谷 1勝2敗 【負】 川崎 1勝2敗 【S】 乾 3勝0敗2S

【本塁打】 山川17号(L),鵜久森3号(F)

(審判) 球審:工藤,1塁:橋本,3塁:小林達

          

年に2回ある、鎌ヶ谷ファイターズの北海道遠征。
今年は早くも前回の室蘭・函館の道南シリーズに続いての2回目で、今年はこれで終わりになる。

今回は遠軽・釧路と続く道東シリーズで、遠軽終わってからの移動が大変そうだ。
おそらく2軍はバス移動なので、200km以上の移動距離を考えると、かなりの負担だろう。

で、えんがる球場、遠軽町の市街地にとても近く、自衛隊の駐屯地の近くにあります。
湧別町芭露地区へ抜ける、芭露峠という小さな峠道があるのですが、
その芭露峠へ差し掛かる道の途中で、小さな住宅街が隣り合っており、結構、立派な野球場です。

どうやら収容人数は5000人らしく、正面に広い駐車場がありますが、
例によって、プロ野球の試合ともなると、駐車場はアッという間に満車になり、
近くに用意された別の駐車場へ誘導されますが、この辺は室蘭より良い対応です。

内野スタンド席は満員でしたが、内野芝生席も三塁側は空いている部分があって、
去年見に行った滝川や黒松内とも違って、今回は外野スタンド席が意外にもガラガラだったので、
試合開始前には外野スタンド席へと移動しました。当日は3300人を超える集客だったらしいので、
おそらくもっと詰めれば5000人以上入るのだろうと思います。観戦環境は、とても良い地方球場です。

さすがは1996年に開場しただけあって、球場自体もキレイで、
芝生も手入れが行き届いている印象を受けました。これは滝川や黒松内、室蘭より優秀。

照明塔は6基設営されており、中翼122m、両翼98mですから、
設備的には地方球場としては標準的な水準でしょうが、ブルペンに屋根が付いていて良い環境と見ました。
これは地方球場としては極めて珍しいレヴェルでしょう。特にプロ野球1軍の試合はできないクラスの球場では。

試合は1週間後の札幌ドームの試合で、先発が予想されている、
斎藤 佑樹が先発として予告されており、前回の室蘭に続いての観戦でしたが、
とても良かったと思います。室蘭も悪条件の中、よく投げていたと感心しましたが、
今回はかなり真っ直ぐの調子が良かったのか、ファウルも空振りをしっかり取れていて、
実際に5イニング投げて、7個の三振を奪えたという結果として残せていたのだと思います。

相変わらずの“立ち投げ”は矯正されていませんが、
あれぐらい投げられるなら、1軍でもそこそこの結果を残せるのではないでしょうか。

試合は、初回から鎌ヶ谷ファイターズが1死満塁のチャンスを作って、
鵜久森のセンターフライが犠牲フライとなって、1点先制しますが、この初回はもっと点が欲しかった。
西武の先発、岡本 洋介は昨年はロッテとのクライマックスシリーズで先発して、
通常シーズンでも経験したことがない、完封勝利を飾っているほどで、ほぼ1軍クラスの投手で、
とても良い真っ直ぐを投げていただけに、そう簡単に攻略できなさそうだったので、ここは攻めどころでした。

とは言え、4回は鎌ヶ谷の帝王と化してきた鵜久森が
レフトスタンドへソロホームランを放っており、要所ではコントロールが甘かったのかもしれませんがね。

しかし、残念だったのはこの日、皮肉にも勝利投手となった鍵谷。
早期の1軍昇格が期待される存在ではあるのですが、おそらく当初からの決め事であった、
斎藤 佑樹が5回を投げ切った後の6回から登板したのですが、西武の期待のドラ1ルーキー、
森にあわや策越えの左中間フェンス直撃のツーベースを打たれ、続く山川にはバックスクリーン右横に飛び込む、
17号ホームランを打たれて同点に追いつかれるなどの乱調。2イニング投げたのですが、7回も良くなった。

山川も、つい先日の西武ドームでの1軍の試合に出場していて、
すぐに2軍落ちして、遠軽なんて田舎町へやって来て、いきなりの出場ですから大変だったでしょうが、
すぐに結果を出せるあたりを見るに、もっと1軍での活躍を観たいと思わせる魅力を持っていますね。

この試合の最初の山場は6回の裏。
西武も先発の岡本 洋介が降板し、続く2番手、ロッテ、阪神と渡り歩いてきたサウスポー、川崎が登板。
この川崎が、左打者の近藤を四球、同じく左の佐藤賢にライト前ヒットを打たれるという乱調で、
続く鵜久森にもあわやセンター前へ抜けそうな強い当たりを、セカンド水口の好捕によって助けられます。

しかし、やはり2死満塁にされて、宇佐美と勝負しますが、
ライトへのライナー性の当たりに、ライトのアブレイユが無謀にも突っ込んで後逸という大参事。
打者走者の宇佐美は三塁で止まりましたが、一気に満塁の走者一掃の三塁打になってしまいました。
(っていうか、あれはライトにエラーつかないんですね・・・。広い球場なら、ランニングホームランでした・・・)

もう一つの山場は8回の表。
やはり、ついこの前まで1軍で投げていた藤岡が登板するも、
今度は鎌ヶ谷ファイターズの野手陣が、全力で藤岡の足を引っ張りまくって、1点差まで詰め寄られます。

まずは、二死走者なしから、山川の強い当たりをこの回からファーストに回っていた宇佐美がよく止めるも、
1塁への送球が悪送球になり出塁。続く打者のところで、ショートバウンドを捕手が後逸し、二進。
最後に、アブレイユの平凡なライトフライを、佐藤賢がグラブから落とすイージーミスで二走が生還。

まぁ・・・確かに8回の裏にも、西武のレフト駒月が宇佐美の平凡なレフトフライを
捕球できずにツーベースにするというミスをしていますから、上空で風が強くなっていたのかもしれませんが。。。

そこから上本の2点タイムリーが飛び出して、1点差に詰め寄られますが、
これはこれで上本のボーンヘッドに助けられました。二死二、三塁から良い当たりのライト前ヒットで、
上本は1塁を大きく回ったのですが、バックホームが内野でカットされ、タッチアウトとなってしまいます。
これが実に微妙なタイミングで、一応、二走のホームインの方が早かったとして、生還が認められましたが、
この上本の軽率なプレーが早いと判断されれば、当然、二走の生還が認められないわけで、
やはり二軍でこういうミスをしているうちは、1軍の戦力として考えるのは難しいでしょうねぇ。

最後は乾が試合を〆てゲームセット。
前回、室蘭での試合をもつれさせた乾だっただけに、面目躍如かな。
(っていうか、早く1軍で投げれるように、武器を磨いてこい!)

正直、この日は大活躍でしたが、何度も鵜久森は1軍でチャンスを与えられながらも、
いつも結果を残せずに終わってしまってただけに、こういう鎌ヶ谷ファイターズでの活躍を見ると、
無性に寂しい気持ちにさせられてしまうのは私だけでしょうか? なんで、これが1軍でできないんだと(笑)。

そういえば、近藤が試合開始前から大人気でした。
元気いっぱいに試合出場していたので、1軍復帰は間近という印象です。
そうなれば、杉谷、村田あたりが帰ってくることになるのでしょうか・・・・。
埼玉西武ライオンズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
熊代 .234 4 0 0 0 1 1 0 1 0 空三振 二ゴロ 左飛 一邪飛 四球
米野 .327 5 0 1 0 1 0 0 0 0 右安 空三振 右飛 中飛 捕邪飛
.316 4 1 1 0 1 0 0 0 0 空三振 二ゴロ 左中2 中飛
山川 .349 4 2 2 2 0 0 0 0 0 三ゴロ 中安 中本 三ゴ失
駒月 .212 3 1 0 0 3 1 0 0 0 空三振 空三振 見三振 四球
アブレイユ .207 4 1 0 0 2 0 0 0 0 空三振 見三振 投ゴロ 右飛失
上本 .183 4 0 1 2 0 0 0 0 0 遊ゴロ 二ゴロ 遊ゴ失 右安
林崎 .234 4 0 1 0 0 0 0 0 0 三飛 左中2 遊飛 右飛
水口 .224 2 0 0 0 0 1 0 0 0 一ゴロ 遊飛 四球
美沢 .179 1 0 0 0 1 0 0 0 0 空三振
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
岡本洋 3.73 5 20 64 3 1 3 3 2 2
川崎 4.76 2 12 45 4 0 3 2 4 4
松下 4.99 1 4 11 1 0 1 0 0 0
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績 打率 打数 得点 安打 打点 三振 四死球 犠打 盗塁 失策 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
松本 .238 4 0 0 0 1 0 0 0 0 中飛 右飛 二直 空三振
岸里 .241 3 1 1 0 0 1 0 0 0 死球 投ゴロ 二ゴロ 右安
近藤 .333 2 0 0 0 1 2 0 0 0 四球 空三振 四球 右飛
大嶋 .279 0 0 0 0 0 0 0 0 0
佐藤賢 .333 4 1 2 0 2 0 0 0 1 中安 空三振 右安 空三振
鵜久森 .325 3 2 1 3 0 0 0 0 0 中犠飛 左本 二ゴロ 右飛
森本 .247 4 0 1 0 1 0 0 0 1 右飛 中安 空三振 一ゴロ
赤田 .243 3 1 0 0 1 1 0 0 0 中飛 二ゴ併 四球 空三振
一三 宇佐美 .165 3 1 2 3 1 1 0 0 1 空三振 四球 右翼3 左翼2
石川亮 .233 4 0 1 1 0 0 0 0 0 二ゴロ 遊ゴ 右安 投ゴロ
投手成績 防御率 イニング数 打者数 投球数 被安打 被本塁打 奪三振 与四死球 失点 自責点
斎藤佑 3.14 5 18 81 3 0 7 0 0 0
鍵谷 8.68 2 10 49 2 1 1 1 2 2
藤岡 1.13 1 6 21 1 0 0 1 3 0
1.82 1 4 18 0 0 1 1 0 0