2014年4月9日(水)

パシフィックリーグ公式戦2回戦

北海道日本ハムファイターズ vs 東北楽天ゴールデンイーグルス

<札幌ドーム>

チーム 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 得点 安打

【勝】 上沢 2勝0敗 【負】 松井裕 0勝2敗 【S】 増井 1勝0敗1S

【本塁打】 銀次1号(E),ミランダ1号(F)

(審判) 球審:木内,一塁:白井,二塁:笠原,三塁:栄村

          

ついにやってきた、2014年のプロ野球、球春。

思えば、2006年の開幕戦を見に行った過去はありますが、
よくよく考えてみると、春先から野球場へ行ったことがなく、
しかも今回の楽天戦は、楽天自慢の注目のゴールデン・ルーキー、松井裕が先発するということで、
開幕直後は調子良かったものの、相変わらずのミスだらけの野球で5連敗している最中、見に行ってきました(笑)。

ハムの先発は前回、福岡ヤフオクドームでの登板でプロ初登板初先発初勝利をあげた上沢。

去年、北海道遠征してきたイースタンの試合で、
珍しく2回とも先発だった上沢を見ており、まったくの偶然ですが、札幌ドーム初登板となりました。

まずはゴールデン・ルーキー、松井裕。
やはり高校野球のときからそうですが、三振を取る能力については長けていますね。
今回もハム打線は4回途中で7三振。力強い真っ直ぐで押し込まれてカウントを稼がれ、
最後はスライダーか落ちる球(チェンジアップ?)で三振というパターンを何度も見ました。

まぁ・・・ただ、嶋のリードの影響もあるのかもしれないけれども、
追い込むまでに結構、無駄な球を投げてるような気がしましたね。
ファウルでカウントを稼げることは長所と言えば、長所ですが、逆に言うと、球数が多くなり易い投球。

ハム打線も追い込まれるまでは、敢えて積極的に打たなかったような印象で、
三振してでも松井裕の球数を稼いで、スタミナが減るのを待とうという作戦だったようにも見えました。

セットでの投球が課題なのか、全体的に走者を背負うと投球間隔が長く、テンポが悪い。
コントロールも少しアバウトな感じで、詳細は分かりませんが、ストライクとボールがハッキリしていたのでは
ないかと思えるぐらい、横から見て、キャッチャーミットがよく動いていたように見えました。

4回からは突如として、コントロールを乱して崩れてしまいましたが、
これからが期待される素材であることは間違いないですね。あれだけ強い球を投げられる左腕は、そういません。

初回はヒットで出塁したのに、早速、西川が牽制死になったりと、ミスが目立ちます。

2回の日本ハムの攻撃では、ミランダが松井裕の外に逃げるスライダーをレフトポール際へ特大のファウル。
これで栗山監督が出てきて三塁塁審の栄村へ抗議しビデオ判定をするも、判定は変わらず。
ビデオ判定は初めてでしたが、現地で見てもファウルっぽかったので、特に驚きはなかったかなぁ。

上沢は序盤は毎回のようにヒットを打たれ、走者を背負いますが、粘りましたねぇ。
相変わらず楽天は左打者を中心に、振りが鋭いんで、打球が強いんですが、あと一歩を打たせません。

今後の課題は決め球ですかね。去年、イースタンで見たときも感じましたが、
決め球に困っていて、抑えるのに苦労している印象。結果的に三振は取れているのですが、
三振を取るパターンが決まっておらず、計算して取った三振というイメージはまだないですね。
これでは球数が多くなり、長いイニングが投げられないですね。野球を始めたのが中学生のときらしく、
能力の塊なのでしょうから、まだまだこれからだとは思いますが、取り組むべき課題でしょう。
(球数の不安は、前回の福岡でも露呈していた・・・)

打線は4回に松井裕から3つの四球をもらって満塁にし、
大引がライトオーバーの二塁打で一気に勝ち越します。まぁ・・・ライトの追い方が悪かったのにも助けられたけど。

続く5回にはミランダが、今度は正真正銘の来日第1号を放って、突き放します。
アッパースイングなんで、打球はやたらと高く上がるんですが、飛距離的には微妙だなぁと思いましたが、
さすがに今年の違反球(?)のせいか、ライトスタンド前列になんとか飛び込みましたね(笑)。

しかし、今日の上沢はすぐに銀次にホームランを打たれ、ピリッとしません。
走者を2人抱えたところで、上沢は降板。結局、6回も投げ切ることができませんでした。

ピンチで登板のクロッタは凄いですね。力強い150 km/hを超える真っ直ぐと、スプリットのような落ちる球が凄い。
変化球も130 km/h台後半を計測して、2 mを超える長身から投げ下ろすので、打者にとっては脅威でしょう。

ハムのリリーフは良かったんですが、去年からそうなのですが、
中継ぎの酷使が心配ですね。宮西も徐々に調子を上げてきているように見えるのですが、
増井、クロッタといい、この時期から酷使すると、ホントに苦しくなる夏場以降が心配ですねぇ。

期待の松井裕は早々にマウンドを降りてしまいましたが、
個人的には楽天2番手の西宮というスウスポーが素晴らしい球を投げていたので注目したい。
ショートイニングで全力投球したら、145 km/h以上の真っ直ぐを投げているので、脅威の左腕になりますよ。

心配なのは、何故か途中退場したユーキリス。
バリバリのメジャー選手だったユーキリスの調子が上がらないことが気になりますが、
どこか精細を欠いた打撃のような気がして、前日の活躍がウソのようでしたね。
身体が万全ではないのか、アッサリと4回の守備から退いてしまったのが気になります。

この試合はつまらないミスが無かったのが、日本ハムにとっては収穫でしょうか。
上沢もまともに1軍で投げるのは今年が初めてですから、今後、対戦相手のマークもキツくなるでしょうが、
いろいろな経験を積み重ねていって、もっとスケールの大きな投手として活躍して欲しいですね。

しっかし、なにより気になるのは、観衆が1万5000人を超えるのがやっとだったことですね。
以前は平日のナイターでも、観衆は2万人を超えることが多かっただけに、札幌は優秀だったのですが、
客席を見渡しても、明らかに観客が減っていたのが寂しい。もう野球は、そこまでの娯楽ではないのですかねぇ。
東北楽天ゴールデンイーグルス
打撃成績
打率
打数
得点
安打
打点
三振
四死球
犠打
盗塁
失策
1回
2回
3回
4回
5回
6回
7回
8回
9回
1
岡島
.239
5
0
1
1
0
0
0
0
0
左飛 左安 中飛 二ゴロ 中飛
2 藤田 .395 4 0 1 0 0 0 0 0 0 右安 左飛 二ゴロ 中飛
3 三一 銀次 .319 4 1 2 1 1 0 0 0 0 右安 遊飛 右本 空三振
4 ジョーンズ .179 4 0 0 0 3 0 0 0 0 空三振 三ゴロ 空三振 空三振
5 ユーキリス .205 2 0 0 0 0 0 0 0 0 三ゴロ 三ゴロ
枡田 .200 2 0 1 0 1 0 0 0 0 右安 見三振
6 左三 後藤 .258 4 0 0 0 2 0 0 0 0 二ゴロ 空三振 空三振 一ゴロ
7 松井稼 .310 4 1 2 0 1 0 0 0 0 投安 一ゴロ 左安 空三振
8 .444 3 0 1 0 1 1 0 0 0 右安 二ゴロ 四球 見三振
9 聖澤 .273 4 0 1 0 2 0 0 0 0 空三振 二ゴロ 空三振 右安
投手成績
防御率
イニング数
打者数
投球数
被安打
被本塁打
奪三振
与四死球
失点
自責点
松井裕 4.82 3 1/3 17 86 3 0 7 5 2 2
西宮 1.29 0 2/3 2 12 0 0 2 0 0 0
長谷部 9.64 2 8 38 1 1 1 1 2 2
小山 5.79 2 9 36 2 0 0 0 1 1
北海道日本ハムファイターズ
打撃成績
打率
打数
得点
安打
打点
三振
四死球
犠打
盗塁
失策
1回
2回
3回
4回
5回
6回
7回
8回
9回
1 .220 3 0 0 0 1 1 0 0 0 見三振 四球 一邪飛 二ゴロ
2 杉谷 .000 2 1 0 0 2 1 0 0 0 空三振 空三振 四球
大谷 .393 1 0 1 0 0 0 0 0 0 左安
走三 飯山 - 0 1 0 0 0 0 0 0 0
3 西川 .214 2 1 1 0 0 1 1 1 0 中安 四球 三犠打 左飛
4 一左 中田 .275 3 1 2 1 0 1 0 0 0 中安 四球 一邪飛 左中2
5 ミランダ .216 4 1 1 2 2 0 0 0 0 空三振 空三振 右本 左飛
6 三一 小谷野 .258 3 0 0 0 2 1 0 0 0 空三振 四球 空三振 左飛
7 大引 .290 4 0 1 2 1 0 0 0 0 空三振 右中2 右飛 三ゴ失
8 大野 .240 3 0 0 0 0 1 0 0 0 中飛 四球 二ゴロ 三ゴロ
9 .125 4 0 0 0 1 0 0 0 0 中飛 空三振 中飛 左邪飛
投手成績
防御率
イニング数
打者数
投球数
被安打
被本塁打
奪三振
与四死球
失点
自責点
上沢 2.31 5 2/3 26 102 8 1 5 1 2 2
クロッタ 0.00 1 1/3 4 18 0 0 2 0 0 0
宮西 3.86 1 3 18 0 0 2 0 0 0
増井 0.00 1 4 15 1 0 2 0 0 0